旧南部氏別邸庭園(盛岡中央公民館庭園)
きゅうなんぶしべっていていえん(もりおかちゅうおうこうみんかんていえん)
旧南部氏別邸は江戸初期に御薬園であったが、のちに藩主の別荘地となった。明治初期に建築物は取り壊され、庭園も荒廃したが、明治41年(1908)に木造建築と庭園が整備された。平成26年(2014)に国指定名勝を受ける。
盛岡中央公民館に隣接敷地にある旧南部氏別邸庭園。かつては藩主の別荘であったこともあり、広い池泉回遊式庭園である。
池泉には3つの中島があり、1つの中島は老朽化によって通行できない反り橋と飛び石で繋がっている。
池泉の形状は長方形に近く単調で、護岸石組も特筆できるところがなかった。
中島には3段落としの滝石組を設けているが、丸みを帯びた石が使われ力強さは感じられない。
津軽地域の大石武学流庭園で見られる野夜灯(やどう)のような石灯籠。自然石を組み合わせた灯籠であり、大石武学流庭園については明治時代三名園のひとつ「盛美園(青森県平川市)」を参考にして欲しい。
野夜灯(やどう)のような石灯籠がある中島を東側から撮影。
愛宕山を借景にしている。ちなみに愛宕山は愛宕山記念公園と呼ばれる夜景スポットもある。
散策路。
美しさについて、1つ星と2つ星で悩んだが、盛岡市では最も庭園らしいスポットであったため、盛岡市での訪れるべき庭園として、こちらを2つ星に格上げ。なお秋には紅葉がライトアップされ、昼も夜も楽しめる。
○ | 愛宕山の借景が美しい池泉回遊式庭園を、のんびりと散策しながら楽しめる。 |
× | 国指定名勝の日本庭園としては、やや単調である。 |