満願寺庭園
まんがんじていえん
満願寺は鎌倉時代に北条時定が開基した寺院。境内には室町時代の趣を残す九州最古といわれる庭園がある。
阿蘇山のミルクロード沿いにある大観峰 展望所から車で20分ほどの所に、九州最古といわれる池泉観賞式庭園がある。心字池に3ヶ所の出島と中島を設けている。
2つの出島を繋ぐ石橋が満願寺庭園の見どころだろう。
橋の上面と同じ高さに揃えた橋添石が1ヶ所あるだけで安定感を生み出している。また対岸の出島の護岸石組や立石が躍動的である。中島は亀島と解説されているので、石橋を鶴首石、立石を羽石とした亀島と向かい合う鶴石組と見立てることもできるだろう。
観賞する角度によっては、華奢な印象を受ける自然石の石橋が美しい。
亀島の護岸石組は高さを低く揃えている。満願寺庭園の庭園の刈り込みも球体ではなく上面は平にしており、亀島の護岸石組の高さを揃えたフラット感と合わせているとしたら面白い。
望遠レンズで撮影しないと詳細は分からないが、池泉南東部には二段落としの小さな滝石組がある。頂部に遠山石も見つかる。
黒川温泉郷からも車で30分ほどの小さな温泉郷で古庭園を楽しめる。九州ではこのような江戸以前の古庭園は数少ないので、とても貴重といえよう。
満願寺駐車場に車を止めて周辺案内図を眺めていると「日本一恥ずかしい露天風呂」の文字が。満願寺のすぐお隣に満願寺温泉「川湯」があり、それがこちらである。無人で100円を入れて入浴するのだが、道路から丸見えである。もちろん脱衣所などはない。素晴らしい!
○ | 九州最古とされる古庭園であり、特に鶴石組と推測する石橋付近の造形が美しい。 |
× | 特に見当たらない。 |