ぼたん鍋処 如月庵「逢春庭」
ぼたんなべ にょげつあん「ほうしゅんてい」
ぼたん鍋の有名店「如月庵」には、モダンな庭園造りで知られる日本庭園史の研究家・重森三玲(しげもり みれい)が、昭和44年(1969)に作庭された枯山水「逢春庭」が残されている。
週末になると混雑必至のぼたん鍋「如月庵」には、重森三玲によって作庭された枯山水「逢春庭」が残されている。食事をした方のみ拝見できる仕組みになっているので、平日の14時頃に訪問。さすがに3組ぐらいしか店内にはいなくゆっくり庭園観賞できた。
逢春庭は七五三石組となっており、こちらは5石の石組であり三尊石と舟石(白砂に据えた斜めの石)を兼用したものである。舟石があることから三尊石は蓬莱山にも見立てられ、蓬莱山にある不老不死の妙薬を取りに戻っていく舟にも想像できる。
こちらは3石の石組であり、こちらも三尊石組である。
こちらが飛石を中心に左に3石、右に4石となる7石組である。苔地は美しい曲線を持った洲浜風の意匠であり、重森三玲の作風を感じとれる。
5石と3石の石組を眺める。
ホームページには日本庭園史に残る作庭家・重森三玲によって造られたことは記載されているが、店内にはそのことに触れていないため、著名な庭園であることに気づいている人は少ないだろう。
メニューは基本的には「ぼたん鍋 6000円~8000円」と猪肉ではなく豚肉を使った「デカンショうどん 1800円」の2つである。時間の関係もあり私は「デカンショうどん」を注文。ショウガとニンニンが入った味噌煮込みうどんであり、優しい味で美味しい。また、ボリュームもたっぷりだった。
○ | 食事を待っている間に重森三玲の庭園を観賞できる。 |
× | 週末は混雑するためすぐに入れないことも。有料で庭園見学だけできると嬉しい。 |