六華苑
ろっかえん
桑名の実業家・諸戸清六の邸宅として大正2年(1913)に完成。鹿鳴館や旧古河庭園(東京)の洋館も設計したイギリス人のジョサイア・コンドルによって手掛けられた洋館と日本庭園が融合。平成13年には国指定名勝を受ける。
平成26年(2014)に洋館の外装が塗り直され美しさが蘇った六華苑。訪問当日は能楽イベントが開催されていたため、洋館と和館を同時に撮影できなかった。
池泉庭園を囲むように護岸石組が組まれているが、この時代らしく丸みのある穏やかな石を用いている。
苑路を跨ぐような形で枯流れが造られ、池泉へと流れ込む。枯流れ:石で流れ表現
洞窟石組の上に六角石灯籠を据えている。写真左手には小型の滝石組がみえる。
丸石による枯流れが造られ、切石による石橋が架けられている。
石橋を横から撮影。雑草により枯流れの美しさを損ねているのが残念である。
和館近くに移動してくると、また枯流れがみられる。こちらは青石が敷かれた優美なものだ。
枯流れは和館から続いており、巨石を彫った手水鉢(ちょうずばち)とモミジの組み合わせが美しさが良い。
手水鉢の表側と裏側で形状がまったく異なる。
渡り廊下越しに中庭を撮影。
中庭を額縁庭園で撮影。能楽イベントがなければ、池泉庭園側も額縁庭園で愉しめただろう。
洋館の2階サンルーフ。この時代に、邸宅の二階から庭園を眺められたのはごく限られた人だけだろう。
右手の3階、4階部分は立ち入りできない。約1時間かけて散策。イギリス人のジョサイア・コンドルによって手掛けられた洋館と日本庭園が融合した六華苑は、東京の旧古河庭園と同じ構成ですね。
六華苑案内図 [ 案内図を拡大する ]
○ | 和館から池泉へと繋がる枯流れが優美である。 |
× | 枯流れ以外では、日本庭園に特筆できるところがなくやや消化不良。 |