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特別名勝

龍安寺 石庭

りゅうあんじ せきてい
美しさ ★★
静寂さ ★★
京都府京都市右京区
  • 龍安寺の山門

    実は15石を同時に眺められる石庭だった

    枯山水 / 特別名勝
    庭園面積 70坪 (小規模)
    室内からも庭園を眺められる
    雨でも十分に楽しめる
    作庭時期 不明 ~飛鳥 奈良 平安 鎌倉 室町 安土桃山 江戸 明治 大正 昭和 平成

龍安寺 石庭の由来

臨済宗妙心寺派である龍安寺は、室町時代(1450年)に創建。特別名勝の石庭は作庭時期、作庭者は不明であるが、建築家・宮元健次の著書によると、方丈南庭を白砂のみとする寺院諸式が改正された年から、石庭のことに触れられた書物から作庭時期は1619年~1680年と推測、また遠近法や黄金比という西欧手法が用いられていることから、江戸幕府の茶人としても知られる庭園デザイナー・小堀遠州と推測される。






  • 龍安寺の石庭

    枯山水の代表格ともいえる「龍安寺の石庭」。方丈南庭の70坪に造られた石と苔だけの庭園は、1975年にエリザベス2世が石庭を称賛したことにより世界的にも有名となった。15石で5つの石組を構成しており、石庭には黄金比や遠近法という西欧手法がとられている。

  • 龍安寺の石庭 黄金比

    黄金比とは最も美しい比「1:1.618」である。この石庭がまさしく黄金比であり、さらにその対角線上に石組みが据えられている。また、写真ではわかりにくいが、石庭が方丈から石庭の奥(南)に向かって高くなるような傾斜がつけられている。これにより遠近感(パースペクティブ)が協調され、奥行き感が生まれる。このような手法は西欧のルネサンス期(14~16世紀)の教会や庭園などで流行、その後日本にも取り入れられ、小堀遠州の作庭した南禅寺や大徳寺の方丈庭園などにみられる。

  • 龍安寺の石庭 全景

    場所を移動しながら3枚の写真をパノラマにつなぎ合わせてみた。視点が異なるため、通説では15石を同時には眺められない、15石がすべて映っている。ちなみに手前から3石(E)、5石(A)、7石(BCD)の七五三石組にもなっている。奇数は永続性を示す縁起の良い数字とされ、室町時代以降このような手法がよく使われる。それでは、15石を順に説明していこう。

  • 龍安寺の石庭 東部

    まずAの5つの石で構成された石組から解説。中央の石は龍安寺の石庭で最も大きく、苔島で三尊石に組まれている。また苔島から少し離れたところ平石が2石据えている。このような意匠から五尊とも考えられる。

  • 龍安寺の石庭 南部

    次にBの石組。2石で組まれており、石庭のなかで遠山を表現している。

  • 龍安寺の石庭 西部

    続いて、C,D,Eの石組を解説。Cの石組は立石、横石、横石より高さがなく地面に伏せているような伏石(ふせいし)で組まれていて、伏石だけ青石である。Dの石組は2石で組まれ、右側は石庭のなかで唯一角張った石であり目線が集まるポイントでもある。Eは、この角度からだと2石にみえるが、視点を変えると次の写真ように3石であることが分かる。

  • 龍安寺の石庭 西部

    Eの石組の3つめの石が分かりにくいため、赤色でマーキングしている。もっと右側(西側)から眺められれば良いのであるが、これ以上は移動できなく、石庭で最も認識しにくい石である。そしてこの石組はAと同じく三尊石である。

  • 吾唯知足 蹲居(つくばい)

    さて、ここで方丈の裏手に移動してみる。「吾唯知足(ワレ、タダ、タルヲシル)」という「今を満ち足りたものとし、現状に不満を持たないこと」が記された最も有名な蹲居(つくばい)がみられる。蹲居の説明は清水園(新潟県新発田市)の記事を参考にして欲しい。

  • 15石を同時に眺められる石庭

    再び石庭を眺めると、、、15石を同時に眺められることに気づく!通説では15石を同時には眺められないといわれているが、そうではないようです。これは座った状態では立った状態でも同様。この写真ではAとEが分かりいため拡大してみる。

  • 東部の拡大

    Aを拡大すると、三尊石の左の石が僅かに確認できる。分かりやすいように赤色で囲っている。

  • 西部の拡大

    Eは更に分かりにくく、このようになっている。中心石とほぼ同一化しているため、注意深く観察しないと気づかない。つまり1度に15石は眺められるのである。

  • 龍安寺方丈の雰囲気

    方丈西側はこのようになっており、石組Eの右手の石は確認しずらいのが分かるだろう。

  • 鏡容池

    大徳寺家によって築かれた鏡容池(きょうようち)には、水分石(みくまりいし)と呼ばれる2石の岩島がある。写真右下にある岩島が水分石であるが、これは池の水かさを測るのに使われている石とのこと。また、鏡容池の北西部の苑路沿いには、いくつもの巨石が据えてあり、これらも見逃さないようにしたいポイントです。


総評
枯山水のなかで植栽を排除した石庭の代表格。また最も有名な蹲居(つくばい)「吾唯知足(ワレ、タダ、タルヲシル)」も鑑賞できる。なお、一度に15石を眺めるには双眼鏡や望遠レンズが必要だろう。
×特に見当たらない。


アクセス
京都府京都市右京区龍安寺御陵ノ下町13
JR京都駅から市バス(50番系統)で立命館大学前下車 徒歩7分

駐車場
あり(1時間無料)

開園時間
3月1日~11月30日 午前8時~午後5時
12月1日~2月末日 午前8時30分~午後4時30分

入園料
大人・高校生 500円
小・中学生 300円

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2018-12-27 (日) 更新日 2019-04-13


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