總光寺「蓬莱園」
そうこうじ「ほうらいえん」
總光寺は室町時代(1384年)に開山した曹洞宗の名刹。現在の寺院・庭園の姿は江戸(1756年)の被災後の再建を基にしている。庭園は江戸後期の作とされ、1996年に国指定名勝を受け「蓬莱園」と呼ばれる。また参道のきのこ杉は山形県指定天然記念物である。
小雨の降るなか国指定名勝「蓬莱園」を訪問。拝観客は私だけなので、まずは庫裏(くり)の書院から額縁庭園をじっくり愉しむ。借景に控える山は「眺海の森」と呼ばれる日本海を一望できるビューポイントで、夜景100選の認定地でもある。庫裡:住職や家族の居間
縁側から庭園を撮影。植栽により滝石組が見えにくいのが少々残念である。
蓬莱園は立ち入りできるので、散策してみよう。池を渡るために打たれた飛び石を「沢飛石」と呼ぶ。
築山から書院と本堂を見下ろす。池に突き出た桟橋がみえる。
蓬莱園の最大の見所ともいえる滝石組。清流が何段にも落とされ池泉に注いでいる。
曹洞宗は臨済宗、黄檗宗(おうばくしゅう)と並ぶ三禅宗のひとつであり、禅宗の寺にふさわしい静寂の美を漂わせる庭園である。禅宗:座禅を用いた修行を行う仏教の宗派
おでんみたいな石灯籠は、苔むして歴史を感じさせる。形状からすると三角雪見灯籠と推測。
書院横にある本堂から額縁庭園。
再び書院に戻り、一枚板の漆黒のテーブルに庭園が映り込む様子が趣深い。
同じ書院から蓬莱園と書院を広角で撮影してみる。黒領域が大きいほど、額縁庭園が際立つ。
本堂・書院をあとにして参道入り口に向かう。奥にみえるのが山門であり、借景に「眺海の森」を眺める。
参道沿いに立ち並ぶ杉が「きのこ杉」と呼ばれる天然記念物。確かに「きのこそっくり」1up!
駐車場に停めた愛車を撮影。
○ | 借景から続く築山に庭園が広がり、立体感ある庭園が楽しめる。 |
× | 植栽の成長により見所である滝石組が見えにくい。 |