竹中大工道具館は日本で唯一の大工道具の博物館として、1984年に竹中工務店創立85周年の記念事業にて竣工。平成26年(2014)には、竹中工務店本社跡地に移転を行う。
新神戸駅から徒歩3分ほどの場所にある竹中大工道具館。日本唯一の大工道具専門の博物館であるが、本館を訪問した方でも庭園があることに気づいている人は少ないと思われる。それは、本館から外にでて休憩室と書かれた場所に向かう必要があるからだ。
枯山水の奥には通常非公開の茶室「一滴庵」がある。
枯山水には野筋を設け、周辺も樹木に囲まれているため、ここが新神戸駅に隣接した敷地であることを忘れさせてくれる。
細長い石から水滴で広がる波紋を描いており、枯山水の奥にある茶室「一滴庵」と関連付けた枯山水なのだろう。
休憩室にはいってみた。こちらでは施設利用者であれば、お弁当の持ち込みも可能で、自動販売機も用意されている。こちらで読書しながら、枯山水を眺めるといった贅沢な時間を過ごすのも良さそう。
休憩室の雰囲気。
延段の先には茶室「一滴庵」があり、春と秋のみ特別公開される。
本館の南側は芝斜面となり、その奥にも枯山水を設けている。
別角度から撮影すると枯池を造り、中央に手水鉢を置いている。
本館には茶室スケルトン模型が転じされている。モデルになっているのは江戸時代中期の名席・大徳寺王林院「蓑庵(さあん)」で、表千家七代・如心斎天然(じょしんさいてんねん)の好みといわれる。
茶室の内部も立ち入ることができ、三畳中板の間取りにサンルーフを設けた天井のデザインが巧みである。
1階では企画展として「井波彫刻の技に迫る~彫刻欄間づくり~」が催されており、特に厳島神社の欄間が素晴らしかった。
1階からは茶室「一滴庵」の露地を眺められる。
新神戸駅に近い施設ながらも駐車場を完備しているのが嬉しい。ただし5台限定である。
○ | 自由に利用できる休憩室は落ち着いており、ゆっくりと枯山水を楽しめる。このような空間が新神戸駅徒歩3分にあることが驚きである。 |
× | 特に見当たらない。 |