善水寺
ぜんすいじ
奈良時代に和銅寺として草創し、平安時代に桓武天皇に霊水を献上することに病が治ったことより善水寺と改名。天台宗の寺院である。本堂前の池泉庭園は、元々あった池泉を活かして平成24年(2012)に竣工。また本堂裏には枯山水も造られている。
湖南三山のひとつ「善水寺」は紅葉で美しいことで知られる古刹。南朝時代(鎌倉末期)に建築された本堂は国宝であり、本堂前に百伝池がある。
百伝池を活かして平成24年に、写真の様な池泉回遊式庭園を造園した。
護岸石組には大きな石を配置して、池を横断できるように橋を掛けている。
出島は洲浜風に仕上げられ、二本の切石を並べている。一般的な池泉庭園ではあるが、ここの造形は美しいと感じた。 洲浜:水際に栗石などを敷き美しく見せる技法。
3つの橋で池泉を横断している。
本堂裏には巨石で組まれた枯山水を造っている。植樹されているのはシダレサクラであり、紅葉もしくは桜シーズンに訪れないと、庭園としては平凡さを隠せない。
枯山水は飛石で回遊できるようになっている。
平安時代に桓武天皇に霊水を献上したとされる善水元水は、百伝池の東側に湧出している。ペットボトルに入れて持ち帰ることもできるようになっていた。
○ | 湖南エリアでの紅葉の名所で池泉庭園と枯山水を同時に楽しめる。 |
× | 紅葉や桜の開花時期以外は庭園としての魅力は乏しい。 |