法円寺
ほうえんじ
法円寺は浄土真宗本願寺派であり創建は江戸時代と伝わる。庭園の作庭時期は不明であるが、大正時代には既に存在していたとのこと。原則非公開庭園である。
法円寺の本堂と庫裏に囲まれた敷地に、三吉山を借景とした池泉回遊式庭園が残る。
池泉北部には大きな石を敷いた洲浜風の出島を造っている。
池泉東部に滝石組があり、緩やかな流れで池泉へと注ぎ込まれる。
滝頂部にある滝石は、遠山を抽象的に表現した遠山石と思われる立石を立て、やや平面的な庭園に奥行きを生み出している。
遠山石と滝石組。
時折みられる片足だけの創作灯籠。
出島には岬灯籠を据え、その奥には自然石を組み合わせた野夜灯(やどう)がみえる。
野夜灯(やどう)は、津軽地方の庭園でみられる大石武学流の必須要素であり、代表例は国指定名勝庭園の盛美園(青森県平川市)が挙げられる。
最後に庭園のビューポイントとなる礼拝石を眺めて、法円寺をあとにする。
○ | 三吉山の借景を上手く取り込んだ池泉回遊式庭園であり、趣向の異なる石灯籠が目を楽しませてくれる。 |
× | 特に見当たらない。 |