法樹寺
ほうじゅじ
安土桃山初期(1578)に創建した法樹寺は、江戸初期(1606)に現在地に移転した浄土宗寺院。庭園は江戸末期(1800年頃)に完成されたとされている。
横浜から竹田城の麓まで訪れて竹田城に向かわないのは、かなりの少数派だろう(笑)。竹田城の山頂付近までは、車でアプローチでき訪問してみたかったが、当日は9ヶ所の庭園巡りを予定しているため断念。さて、竹田駅から徒歩7分ほどところにある法樹寺には、書院裏に池泉観賞式庭園がある。非公開であるが事前連絡で訪問予約することで見学させていただくことに。
見学は書院から行うのではなく、写真奥の建物と山畔の間の小径を歩いて庭に入っていくパターン。非公開の庭園は、書院裏にあることが多く、このように庭に向かうことがよくある。写真中央の平天石は「涼月台」と呼ばれる変成岩。
涼月台付近からの眺め。写真では分かりにくいが、山畔から石橋を経由して涼月台付近にS字カーブを描くような苑路を設けている。左奥(石灯籠奥)には枯滝石組があり、近づいて撮影してみると、、、
このような落差があり、滝水が岩肌を伝わらない離れ落ちの形式になっている。後から置かれたであろう石灯籠は、枯滝石組の存在を打ち消すような場所に置かれ、移動したほうが良いだろう。
枯滝石組。
この飛石を進んでいくと石橋にたどり着く。
石橋を撮影。石橋の手間に飛石を配置した意匠は美しい。
○ | 書院からS字カーブの飛石を経由して石橋、そして山畔への苑路へ繋がる導線設計が良い。(石橋は渡れません) |
× | 枯滝石組の手前に置かれた石灯籠が、滝石組の存在を弱めている。 |