今井美術館
いまいびじゅつかん
建築業の今井産業が平成7年(1995)に開業したのが今井美術館。日本画、墨彩画。陶磁器などを展示しており、美術館の屋外には日本庭園を設けている。
美術館に併設された日本庭園は全国各地にありますが、そのなかでも事前情報がなかったこともあり、この圧倒的な刈込みで構成された枯滝石組には心底驚いた。
この幾何学的な刈込みを保つには、日々のメンテナンスが求められる。このような刈込みは出雲市の平田本陣記念館が近しい意匠をもつが、今井美術館のほうがよりダイナミックである。
枯滝石組は二段落ちの構成。滝からの水しぶきを表すかのように、石組周辺は大きめの石を敷いている。
借景に山を取り入れている。また白砂を敷いて大海に見立てた空間に飛石が途中まで伸びている。これは、おそらく飛石の先が庭園の主となる見どころ(視点場)であることを意味しているのだと思われる。
まるでベンチのような切石橋がある。
右手が今井産業の社屋になっており、駐車場から今井美術館に向かう導線から離れているため、少し見つけにくい。
枯滝石組には、滝水を左右に分ける水分石が置かれている。
芸術的な刈り込み。
築山にはメンテナンスを兼ねた苑路が造られており、こちらも廻遊できるようになっている。
続いて、今井美術館の正面にある庭園。借景を活かした平庭で、こちらはよく見るタイプの芝庭庭園になっている。
三尊石風に組まれた石組の奥にあるのは、石見焼のシャチホコ。
借景の山並みをイメージしたかのような石組。石見銀山から40分ほどの場所であるが、庭園好きであれば足を伸ばしてみてもよいだろう。
○ | ダイナミックな刈込みをもつ枯滝石組に圧倒される。また美術館の営業時間に問わず、いつでも庭園を見学できるのも有り難い。 |
× | 特に見当たらない。 |