慧洲園は昭和54年(1979)に足立美術館の庭園などを作庭したことで知られる中根金作によるもの。平成8年に慧洲園に面したところに中国陶磁器を展示した陽光美術館が完成。
二段の池泉構成になっていることで庭園に立体感を生み出しており、右手には築山に滝石組が組まれている。
左手は2段落として下段は2本に分かれた大滝、右手は2段落としの小滝を造り、朱色の太鼓橋から間近で観賞できる。
3本の大滝をスローシャッターで撮影。遠山を抽象的に表現した遠山石が複数みられるのも面白い。
太鼓橋の奥には中島がある。
中島は亀島のようにも見える。日本庭園に茶畑が造られているのは極めて珍しい。おそらく嬉野茶(うれしの茶)が隣接する嬉野市けではなく、武雄市でも育てていることから、茶畑の縮景として造ったのだろう。
みふね茶屋からは枯山水を楽しめる。この屋外スペースは自由に利用できるようになっていた。
滝石組と流れを設けており、滝頂部には遠山石(えんざんせき)を据えている。
平成16年(2004)に吉野ヶ里遺跡から移築された物見やぐらがある。
物見やぐらには登れ、慧洲園を一望できる。また屋根の裏側も観賞したい。
三連の太鼓橋と2段の池泉を美しく眺められるポイント。
御船山を借景にした枯山水。4月中旬のツツジのシーズンになればピンクとグリーンの共演が楽しめる。ただ気になったのは、ライトアップにつかわれる機材が石に直接置かれている。パンフレットに記載されている「岩こそ庭なり」という言葉を中根金作の言葉を尊重して、照明機材は芝生に設置するべきだろう。
観月亭からの枯流れは池泉へと繋がっている。
慧洲園の案内図(パンフレットより引用) [ 案内図を拡大する ]
○ | 迫力ある大滝と二段の池泉。そして御船山を借景としたお茶畑により立体的な庭園で見応えある。 |
× | 枯山水の石組に照明施設が鎮座しているのは残念。 |