桓武(かんむ)天皇が奈良の平城京から京都府の長岡京を経て、794年に平安京に都を移したのが始まりで、明治維新まで天皇の住まい(古くは内裏(だいり)という)であった。京都御所は、京都迎賓館や仙洞御所がある京都御苑内にある。2016年7月より通年で予約不要の参観ができるようになった。
同志社大学生にも関わらず、学生時代は一度も訪れたことがなかった京都御所。2016年には通年で予約不要で参観できるようなりようやく訪問。清所門でドローンなどを持参していないかなどの手荷物検査を受けて、いざ入園。写真は御涼所(ししんでん)であり、京都御所で最も格式の高い正殿とされる。
まずは御池庭(おいけにわ)から。江戸時代初期に作庭され、江戸時代を代表する作庭家・小堀遠州(こぼりえんしゅう)も関わったとされているようです。
池泉の水を美しく魅せる技法である洲浜(すはま)と深碧(しんぺき)色に染まる池が際立つ。池に架かる欅橋(けやきばし)は、当時は総ケヤキ造りであったが、現在は橋脚は花崗岩(かこうがん)になっている。
欅橋の先は、不老不死の仙人が住むとされる蓬莱島とされる。それにしても、新緑の時期がゆえに、ほぼ緑一色(リューイーソー)・役満状態となり、美しくもインパクトに欠けるものがある。庭園撮影には、差し色の入る紅葉の時期がいいだろう。
苔と白砂と曲線。日本庭園の定番の組み合わせにうっとり。
この門の先は、御内庭(ごないてい)に繋がる。
まずは、遣り水(水の流れ)に架かる土橋(どばし)。橋を彩る苔に風情があってよい。できれば土橋を渡ってみたいが、立ち入り禁止。
どのような意図があるか、私には理解できないが、豪快な石組に思わず目が留まる。
遣り水に架かる平橋。石のデザインがなんとなくカッコイイと思いませんか?
飛び石の先にみえるのは御涼所(おすずみしょ)。天皇陛下の納涼のための御座所(ござしょ)。残念ながらこの先には立ち入りできない。御座所:天皇など高貴な人の居室。
御内庭 全景。やはり緑一色(リューイーソー)・役満状態で、朱色などの彩りが欲しい。紅葉の時期に再訪しようかな。
御台所跡からの眺め。左の建物は御常御殿(おつねごてん)と呼ばれ天皇の住まいでもあった。滞在時間は30-40分ぐらいだろうか。撮影に熱中しなければ20分ぐらいで巡れる広さかな。
京都御所パンフレットを引用 [ 案内図を拡大する ]
○ | 通年予約不要となり混雑が緩和され、朝イチで訪れればゆったり鑑賞できる。御内庭の土橋は趣深く見逃せない。 |
× | 新緑の時期は、緑一色な光景となり単調さを感じる。また、庭園は正面からしか眺められなく視点の変化を楽しめない。 |