もりぐち歴史館「旧中西家住宅」
もりぐちれきしかん「きゅうなかにしけじゅうたく)
旧中西家住宅は室町時代に、この地に中西右衛門重久が創建したと伝わる。その後何度も再建され、現在の建物は平成13年(2001)に修復工事が完了し、もりぐち歴史館「旧中西家住宅」として開館したものである。
旧中西家住宅のみどころのひとつが長屋門(大門)。武家屋敷の権威を感じさせる重厚な長屋門は、中西家が河内きっての名家であったことが分かる。ちなみに旧中西氏住宅は大阪府吹田市に「旧中西家住宅(旧中西氏庭園)」が同名で存在するため注意が必要。
座敷から眺める額縁庭園。
武家屋敷庭園を廻遊することもできるが、あまり特筆できる石組は見当たらなかった。
僅かにあるのが橋添え石を備えた石橋。橋添え石とは橋の四隅に据えた1~4石の立石であり、橋に安定感と躍動感を与える役割がある。
ただ、丸い平石を並べた苑路は美しく、愛媛県宇和島市の国指定名勝「天赦園(てんしゃえん)」の竹林を思い出すような空間であった。
江戸時代の家相図等に基づいて再現された茶室で、沓脱石の高さから、かなり高床式であることが分かる。
扇形の明かり取り障子(開閉不可)が美しい。
座敷の丸窓からの額縁庭園。
立手水鉢。こちらも沓脱石の高さより、床が高いことが分かる。
○ | 丸石を打った飛石の苑路が美しい。 |
× | 手入れはされているものの、刈り込みで座敷から石橋が死角になっているのがもったいないと感じた。 |