妙青寺
みょうせいじ
妙青寺は室町時代(1416)に創建された曹洞宗の寺院である。奈良時代の僧侶・行基作と伝えられる観世音菩薩が本尊であり、本堂裏には雪舟によって作庭されたと庭園が残されている。
下関の奥座敷ともいわれる川棚温泉街に、室町時代の水墨画として知られる雪舟によって作庭された庭園が残されている。温泉街にある唯一の雪舟庭園ではなかろうか。
心字池には3つの中島を造り石橋を渡している。
中島には築山はなく平坦となり、手前の中島には社を設けている。
東にある中島には三本の橋を渡しているが、木材をそのまま橋としているのは興ざめ。せめて橋添石などがあればよいのだが。
中島と中島を繋ぐ石橋は重厚感があり、ほかの橋は後世に設けた橋のように思われる。
社のある中島以外は護岸に石組はなく、草護岸になっている。
水辺の松。近くには礼拝石を思わすような板石を設けている。4月中旬には藤、5月上旬にはサツキが美しく、特に水面に反射する藤棚は絵になる。
○ | 温泉街の散策で雪舟の庭園に触れられる気軽さが良い。 |
× | 石組がなく、他の雪舟庭園と比較すると見応えがない。 |