千秋公園は久保田城跡にある都市公園。明治29年(1896)に日本初の公園デザイナーとして知られる長岡安平によって設計された。平成20年には秋田市指定名勝に指定される。
表門を登りきった右手にある展望台から胡月池(こげついけ)のある池泉庭園を見下ろす。本公園を設計したのは日本初の公園デザイナーとして知られる長岡安平であり、比治山公園(広島)、足羽山公園(福井)、高知公園、金華山公園(岐阜)など全国40ヶ所以上の公園を設計してきた公園設計のパイオニアである。
噴水のある池泉は古庭園としては見どころが少ないことが多いが、胡月池では中国の山並みを思い起こすような岩島を配置しており、噴水口も楽しませてくれている。
別角度から岩島を撮影。
噴水の奥はツツジ山があり、5月頃には赤や白色のツツジで覆われる。夜間にはライトアップも行われ千秋公園のハイシーズンとなる。
池泉に繋がる枯流れを登っていくと井戸と石組に行きつく。ここまであれば庭園ガイドでは取り上げなかったが、如斯亭にて「ここの滝石組と、千秋公園の滝石組が似ている」というお話を聞いたので滝石組を探しみる。
立派なアカマツを横目に石段を登っていくと、、
曲水のような流れが見つかり、この先に滝石組があることに期待がもてた。
流れは上流に行くに従って大振りの石が用いられている。
そしてたどり着いた滝石組。木々に阻まれ存在が確認しにくいが、2段落としの形式で立派だ。
近づいて撮影するとこのようになっている。googleストリートビューで確認(2016年4月)すると周辺の木々がなく滝の存在感があるが、取材時の2021年9月は滝石組の存在に偶然気づくのは難しい状態になっていた。
場所が分かりにくいため、最後に滝石組の場所が分かる写真を掲載。ちなみに如斯亭の滝石組と類似しているというお話については、さすがに似ているとは言いがたいかなと(笑)
○ | 滝石組を構成する石組が力強く雄大であり、滝口から曲水のように流れで園内を横断している作りも良い。 |
× | 庭園のハイライトとなる滝石組の周辺木々の成長により、気づかれない存在になっている。 |