旧富澤家住宅
きゅうとみざわけじゅうたく
旧富澤家住宅は江戸時代に建築された連光寺の名主の旧宅を移築したものである。平成2年(1990)に連光寺富澤政宏より寄贈を受けて、復元後に多摩中央公園に移築された。庭園はその頃に作庭されたもので、令和7年(2025)には池泉にウッドデッキが設置され、北門も移設された。
多摩センター駅から徒歩5分ほどのところにある多摩中央公園の南側に、江戸時代に建築された富澤家住宅がある。庭園は平成に移築された際に復元されたものであるが、屋根の素材が変更されるなど、完全な復元ではない。」
富澤家住宅は明治天皇などが行幸した際には御小休所として利用されていた。また池泉に張り出したウッドデッキは平成7年のリニューアルで新設されたものだ。
出島には風格を感じさせる岩島がいくつも配されている。
デッキから出島と岩島を眺める。私はこの場所が本庭園の見どころだと思う。
こちらには荒磯風の石組がみられる。荒磯とは荒々しい磯場のことで、水際に作られることが多い。荒磯の代表例としては、特別名勝の毛越寺(岩手県平泉町)が挙げられる。
池泉西部を廻遊してみると二段落としの滝石組があるが、雑草により分かりにくい。リニューアルから1週間後に訪問したため、このあたりはリニューアルの対象外だったのだろう。庭園の裏側も整備して欲しいと思った。
旧富澤家住宅の東部には、このような浅瀬の流れを設けているが、こちらも先ほどと同様に雑草が目立つ。
○ | 出島近くの岩島や、荒磯風の石組に眼が留まる。 |
× | 旧富澤家住宅周辺以外のところが、あまり手入れされていないのが残念。 |