遍照寺
へんじょうじ
遍照寺日本で最初の大僧正(最高位)となった行基(ぎょうき)が、奈良時代に開山した高野山真言宗の寺院である。また遍照寺は桔梗(ききょう)でも有名であり、静岡県森町の香勝寺、京都府亀岡市の谷性寺(こくしょうじ)とならぶ日本三大桔梗寺(ききょう寺)とも呼ばれており、平成20年(2008)の「桔梗寺」を名乗り、御本尊を「桔梗観音」と称するようになった。
日本三大ききょう寺でもある遍照寺。公式サイトなどでは遍照寺と香勝寺(静岡)は「日本三大ききょう寺」であることを明記しているが、谷性寺にはその記載はない。神戸新聞のきじではSNSなどで「日本三大ききょう寺」といわれていると記載があった。取材日は古11月のため桔梗は楽しめないが、6月中旬~7月上旬頃が見頃になっている。
桔梗がなくとも枯山水が楽しめる。石組は弱いものの美しい曲線により穏やかな優しい庭園になっており、やわらかな桔梗とマッチすることが想像できる。
苔の野筋には三尊石。
右手の枯山水も三尊石風に石を置いている。
桔梗は写真右の参道沿いに沿って開花する。取材日は紅葉シーズンであるため紅葉と苔庭の色の組み合わせも美しい。
本堂北側には小さな池泉回遊式庭園もある。池泉には中島を配し、なにやら塔みたいなものがあり、近づいて観察してみると・・・
水掛弁天が祭られていた。七福神の紅一点であり琵琶を弾く姿になっている。
奥には滝石組。
鐘楼前にも枯山水があり、借景となる山並みの稜線が美しい。桔梗シーズン以外は参拝者も少なさそうで、紅葉シーズンでもゆっくりと参拝できる。庭園目的で訪問すると物足らなさを感じるが、近くを通る機会があれば立ち寄ってみたくなるそんな空間である。
○ | 桔梗のシーズンではなくともコンパクトにまとめられた優しい枯山水を楽しめる。 |
× | 特に見当たらない。 |