普門院 観月庵
ふもんいん かんげつあん
普門院は松江城の鬼門(北東)を守るために、江戸初期に初代藩主の堀尾吉晴によって開創された天台宗の寺院である。茶室「観月庵」は細川三斎流の茶室で、江戸後期(1801)に当時の住職によって設計されたとされる。この茶室は出雲松江藩第7代藩主・松平不昧、本名・治郷(はるさと)が茶事を楽しんだと伝わる。
まずは書院から池泉庭園と茶室を眺める。お寺の方による説明では、正面の池泉は心字池で漢字「心」の左の「、」が茶室、右の「、」が石灯籠になっているとのこと。これは面白い!
心字池と石灯籠。
観月庵は細川三斎流の茶室である。これは茶道を大成した千利休の特に優れた7人の弟子「利休七哲」のひとり細川三斎(ほそかわ さんさい)を流祖とする流派である。
心字池。
観月庵から書院を眺める。右手には外露地があり、そちらへ移動してみる。
外露地には腰掛待合があり、こちらは茶事の主人からの迎えを待つ場所となっている。
外露地にある腰掛待合を経由して、内露地へ進むと観月庵の『にじり口』に至る。茶室には入室はできないが、茶室内部を覗くことはできるので、室内を確認すると・・・
大きな丸窓がある。大名茶人 松平不昧公も舟でたびたび々訪れ、この場所で月を愛でながら茶を楽しんだと伝えられている。
にじり口からみた内露地。内露地と外露地を仕切り竹塀に、なにやら不思議な意匠を見つける。
木の根を跨ぐように竹塀が処理されている。この辺りの細かい加工の美しさに感動した。
最後に書院からの額縁庭園を撮影。ちなみに抹茶サービスは、こちらの書院で庭園を眺めながら頂ける。
○ | 心字池の「、」の見立てが他にないようなもので興味深い。また観月庵の内露地も美しい。 |
× | 特に見当たらない。 |