旧児玉家庭園
きゅうこだまけていえん
児玉家は萩藩の寄組(いわゆる重臣)で、当時は平安古鍵曲を正面とする広大な敷地であった。庭園は江戸時代のもので、橋本川から水を引き入れた水路を設け、舟で川に出入りできため舟入式池泉庭園(ふないりしき)と呼ばれている。敷地内には2012年に「平安古かいまがり交流館」が建築され一般開放されている。
萩中心部より少し離れた場所にある旧児玉家庭園。庭園に併設された平安古かいまがり交流館の休憩室から、まずは石橋を撮影。
庭園の特徴は、笠山から運ばれた笠山石による護岸と船着場を設けている。
庭園の西側を流れる橋本川から引かれた水路により、舟で川に出入りできるため舟入式池泉庭園(ふないりしき)と呼ばれる。また川の水位に連動して泉の推移が変動するため、汐入庭園にも分類できるだろ。護岸が途中で色が変わっており、取材時は水位がかなり低い状態である。汐入庭園としては、現在は稼働していないが東京都葛飾区の外谷汐入庭園が同様の様式を有している。
橋本川から続く水路。門の向こうにある武家屋敷「坪井九右衛門旧宅」の敷地を通過して橋本川と合流する。なお坪井九右衛門旧宅は非公開だ。
芝庭には蹲踞(つくばい)も設けているが、これといった見どころはない。
石橋に佇むサギ。
旧児玉家庭園の案内図。 [ 案内図を拡大する ]
○ | 萩地区の川沿いの武家屋敷に良く見られる舟入式池泉庭園の遺構が見学できる。 |
× | 平安古かいまがり交流館の外観と庭園が調和していない。 |