光明寺
こうみょうじ
浄土宗の大本山である光明寺。鎌倉初期(1243年)に現在の地に移築され「光明寺」に改称された。本堂両脇には小堀遠州作といわれる池泉庭園「記主庭園」、および枯山水「三尊五祖の石庭」がある。大本山:総本山に次ぐ格式の高い寺。開基:資金提供者
江戸幕府の茶人としても知られる庭園デザイナー・小堀遠州作といわれる池泉庭園「記主庭園」と枯山水の二種類の庭園をもつ光明寺。鎌倉の寺院としては珍しく参拝者用の広大な無料駐車場も完備する。まずは、記主庭園から拝観。
肉眼では確認しにくいが、木橋の奥に枯滝石組がみられる。立石が存在感を示している。
遣り水に掛けられた八ッ橋。八ッ橋とは橋の種類のひとつで、複数の板をジグザグにした形状を表す。由来は無量寿寺(愛知県知立市)のカキツバタの池にある八ツ橋。現在では、八枚とは限らずハナショウブの池などでよく見られる。
本堂から開山堂に繋がる渡り廊下。屋根があり雨でも庭園観賞できる。
本堂右手に回り込むと、今度は枯山水が現れる。案内看板には「三尊五祖の石庭」と記されている。私の理解では石庭は石と苔だけの世界で、植栽は省かれたものという認識だったが、こちらでは違うようだ。上段にある三石が極楽浄土の仏様を意味する「三尊」とのこと。
下段にある五祖。左から「記主」「鎮西」「法然」を表す。もちろん全て僧侶の名前である。上段左手にみえるのが「勢至菩薩(せいしぼさつ)」である。
下段が「法然」「善導(ぜんどう)」であり、上段中央にあるひときわ大きな石「阿弥陀如来」を表す。
下段が「善導」「釈尊」であり、上段が「観音菩薩」を表す。
軒下にベンチが設けられているので、小雨程度であればしのげるだろう。
三尊五祖の石庭 案内板 [ 案内図を拡大する ]
○ | 池泉庭園と枯山水が一度に楽しめ、特に枯山水は関東ではかなり見応えのある。また駐車場も拝観料も無料であり気軽に立ち寄れる。 |
× | 枯山水の借景に民家が入り込む。池泉庭園は通常は散策できず、滝石組など石組を見られず残念。 |