近衞邸跡
このえていあと
藤原氏をルーツに持つ近衞家(近衛家)は、公家の五摂家筆頭であり天皇に最も近い地位とされる。近衞家の邸宅跡は、16世紀(安土桃山時代頃)にこの地に建てられ、枝垂れ桜の名所としても知られる。令和4年(2022)に庭園の整備工事が行われた。
京都御所にある京都御苑は、江戸時代には140以上の公家などの邸宅が建ち並ぶ町であり、この場所は総理大臣も務めた近衞家の邸宅跡地である。
かつての近衞邸跡は、池底に落ち葉が堆積するなどして荒れていたが、取材した年に整備され美しい庭園を眺められた。ただし、柵が設けられており、内部を自由に歩くことはできない。
近衞池。
中島を取り囲む護岸石組は修復されているようで、地底には栗石を敷いている。かつてはポンプで水を汲み上げて水を張っていたが、取材時は水がない状態である。水を張らないほうが整備コストが抑えられるため、枯池としているのだろうか。
僅かだが石組もみられ、安土桃山時代のものだろうか。
中島に木橋と石橋を渡し、北部には滝石組もみえる。
望遠レンズで撮影してみると、このようになっている。、また護岸石組に沿って栗石を敷いた曲線と相まって美しい。
近衛邸跡の整備されたタイミングで、1716創業の和菓子店「京菓子 笹屋伊織」が「SASAYAIORI+ 京都御苑」が近くにオープン。近衛邸跡、京都御所の散策での休憩ポイントとして利用してみたい。
近衛邸跡の場所 [ 案内図を拡大する ]
○ | 滝石組と川底に敷いた栗石の組み合わせが美しい。 |
× | 庭園内を散策することができなく、細部を観察しずらい。 |