鍋島邸
なべしまてい
佐賀藩神代鍋島家の屋敷であった鍋島邸は江戸時代に建築された邸宅であり、江戸後期に建築された隠居棟(非公開)などが残っている。庭園は大正7年(1918)に長崎の造園家・中川仙吉にて作庭された回遊式枯山水である。
平成26年(2014)より建物内部も見学できるようになった鍋島邸。写真正面の1階が客間、写真左手が御座敷となり、それぞれの間から回遊式の枯山水を眺められるようになっている。
こちらにはかつて城が名残で石垣が残されており、石垣の麓には枯池を造っている。
斜面はツツジやサツキの刈り込みと石を配置しており、4月末から6月であれば青々とした光景を愉しめるだろう。
客間から枯山水を望む。
建物内部は撮影禁止であるが、庭方向であれば撮影して良いとのことで、わざわざ管池泉理人が窓を開けて下さった。屋敷に中庭を設けることは一般的であるが、このように全面池泉になっているのは例を見ない。また池泉には岩島を配することで庭園の一部であることを感じさせてくれる。
池泉はクランク型になっており、屋敷の陰もクランク状になっているのが面白い。
こちらにも岩島を配し松を植樹している。
内廊下を撮影。
庭園に設けられた高台を登って行くと、右手に雲仙岳を眺められる。なお2月下旬頃にはヒカンザクラの大木が開花して観光客で賑わうとのこと。庭園見学後は生け垣で囲まれた神代小路の散策を楽しみたい。
○ | 中庭が池泉となっており、池泉に岩島を配することで池泉庭園の情緒を醸し出している。 |
× | 特に見当たらない。 |