お不動様旧跡庭園
おふどうさまきゅうせきていえん
お不動様旧跡庭園は明治32年創業の「なごみの米屋」の敷地に、昭和41年(1966)に作庭された枯山水である。この土地は、成田山新勝寺のご本尊を室町時代に名主・諸岡三郎左衛門の屋敷に遷座(神体を他の場所に移すこと)されていた場所であり、「なごみの米屋」の遠祖にあたる人物である。ご本尊が安置されていたことを記念して、石碑と一緒に枯山水が作庭されている。
成田山新勝寺の参道沿いにある「なごみの米屋」は、栗羊羹を初めて製造販売した和菓店。その本店裏にある工場前に自由に見学出来る「お不動様旧跡庭園」がある。
昭和に作庭された枯山水は、枯滝石組から流れ込む枯池であり、平地は芝庭のため猛暑でも青々としている。
枯池には中島を設け、護岸石組は巨石と小規模な石をバランス良く配置。そして中島には五葉松と黒松を植樹している。
枯滝石組は立石によるシンプルなものであるが、水落石の手前には水受石を置き、滝添石は岩肌が複雑な、まるで溶岩石のような石を用いている。
枯滝石組から枯流れへと続く。枯池の護岸石組は低く高さを揃えている。
新勝寺のご本尊が諸岡三郎左衛門の屋敷に遷座されていたときに、不動の大井戸から汲んだ水をご本尊にお供えしていたもの。なお、井戸水は持ち帰り可能である。
ちなみに毎年4月の週末には「不動の大井戸」から汲み上げた水を用いて、この場所でお茶会が開催されている。
○ | 成田山の参道にある知られざる枯山水。枯池の護岸石組と中島の意匠が良く、参拝ついでに気軽に立ち寄れるのが嬉しい。 |
× | 特に見当たらない。 |