世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る
国指定名勝

旧芝離宮恩賜庭園

きゅうしばりきゅうおんしていえん
美しさ ★★
静寂さ ★★
東京都港区

旧芝離宮恩賜庭園の由来

江戸時代の大名・大久保忠朝屋(ただとも)敷内の庭園から始まり、作庭当時は海岸に面していた。その後、離宮を経て大正13年(1924)に旧芝離宮恩賜庭園として一般公開。(離宮:皇居とは別に設けられた宮殿)






  • 旧芝離宮恩賜庭園

    JR浜松町駅から徒歩3分。山手線に最も近い日本庭園だろう。30度を超える真夏日には数名ほどしかいなかったが、10月になると30名ほどの観光客で賑わってをみせていた。場所柄、高層ビルに囲まれた庭園であり、どの方向を眺めても借景に近代ビルが目に入る。ここでは江戸時代と現代の融合を愉しむぐらいの気持ちがいいだろう。

  • 西湖の堤

    西湖の堤(せいこのつつみ)と中島を望む。西湖の堤とは、もちろん富士五湖の西湖のことではなく、中国の上海市から新幹線で1時間ほどの距離にある杭州市の西湖を模した石造りの堤である。

  • 蓬莱石組

    中島には蓬莱石組となっており、迫力ある石組で不老不死の仙人が住む山「蓬莱山」を表現している。

  • 蓬莱石組

    同じく蓬莱石組。築山の山頂から外側に向かって強い気勢がある。気勢:石の形や大きさや模様などからくる勢い(パワー)のことで、石を見たときに感じる見えない線となって空中にでているようなもの。

  • 枯滝石組

    枯滝石組と書かれた札がある。一見滝に見えないが、流れの河床が苑路になっていて、山峡(さんきょう)の景観を愉しみながら散策できる。傾斜のない滝石組で、このような苑路が作られているのは極めて珍しいだろう。

  • 滝石組の苑路から撮影

    滝石組の苑路から撮影。なかなか迫力ある石組だ。

  • 滝石組を頭上から撮影

    枯滝石組を頭上から撮影してみる。急峻な山峡を見立てていることが分かるだろうか。

  • 根府川山

    苑路の先には小田原から運び入れた火山石などからなる根府川山が見える。天に向かって力強く伸びた集団石組となっている。

  • 根府川山

    根府川山をズームアップしてみると、その迫力がよく分かる。根府川山を取り囲むように苑路が設けられ、視線の移動によって石の見え方の変化を意識した造りである。

  • 唐津山

    根府川山の裏手には「唐津山」がある。平地に組まれた石組であり、根府川山と比較すると控えめながら存在感はある。

  • 滝石組

    もうひとつの滝石組。パンフレットに「滝石組」と記載されていたので気づいたが、そうでなければ滝組に自然と目線が合うような導線になっておらず気づきにくい。こちらも枯滝石組といってよいだろう。

  • 滝石組

    滝石組を反対方向から眺める。こちらもなかなかの巨石で構成され、中央にある三角形に近い石は、この視点からだと遠山石にもみえる。

  • 結婚式の前撮り

    小池前で結婚式の前撮りをしていた。私同様に多くの外国人が同じように隠し撮りをしていた・・・


総評
枯滝石組の流れ河床が苑路になっている珍しく、また根府川山の集団石組も見応えある。またJR山手線の浜松町駅に隣接しているという利便性も特筆できる。
×場所柄どの方向を眺めてもビルが入り込む。


アクセス
東京都港区海岸一丁目
JR山手線「浜松町」 徒歩1分、大江戸線「大門」 徒歩3分

駐車場

開園時間
午前9時~午後5時(入園は午後4時30分まで)

入園料
一般 150円
65歳以上 70円
(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2017-07-15 (土) 更新日 2020-08-10



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よくある質問


いつごろ作庭された庭園ですか。
作庭時期は江戸 (1686年)です。
雨でも濡れずに楽しめますか。
いいえ。屋外を回遊する必要があります。
抹茶や珈琲などを楽しむところはありますか。
残念ながら、ありません。



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