澤将監の館
さわしょうげんのやかた
武田信玄の家臣であった澤家初代の澤将監が、武田家が滅びた後に江戸初期(1612)に現在地に移り住む。1649年には10組の庄屋を取り締まる大庄屋となった。その遺構を元に3年の歳月をかけて平成6年(1994)に「澤将監の館」として復元された。
澤将監の館には3つの中庭があり、そのうちひとつが石庭になっている。
1・1・2・3石の合計7石で組まれている。豪雪地帯での中庭は除雪が難しくなり、維持管理が大変になるとのこと。
上段の間からの眺め。内廊下により立体感のある額縁庭園を撮影できる。
当時の資料を元に再現された池泉回遊式庭園。護岸石組のない草護岸となっており、ゆったりした湾曲と相まって柔らかな優しい池泉庭園になっている。
巨石による枯滝石組を設けている。ただ刈り込みにより下部が隠れてしまっているのが勿体ない。
洲浜と岬灯篭は池泉庭園の汀で時折みられる意匠で、私の好きな構図でもある。この代表作なんといっても日本庭園の最高峰とされる桂離宮だろう。
池泉に反射する澤将監の館。
沓脱石から飛石で延段へと導かれる。また軒下から雨水で泥が跳ねないよう、砂利を敷いている。
澤将監の案内図 [ 案内図を拡大する ]
○ | 池泉庭園から澤将監の館を眺める姿が美しく、また中庭に設けられた石庭も4方向から眺められて良い。 |
× | 枯滝石組の下部が刈り込みで隠れているのが勿体ない。 |