西郷恵一朗氏庭園(知覧武家屋敷)
さいごうけいいちろうしていえん(ちらんぶけやしき)
知覧武家屋敷庭園のひとつ「西郷恵一朗氏庭園」は江戸末期(1804~1829)に作庭され、7つの中でもっとも新しい庭園となる。
知覧武家屋敷の西端にあり、7つ登録されている国指定名勝の庭園で最も新しい江戸末期に作られた庭園。
写真左側に石組みを汲み、大海を表現した白砂には岩島とサツキの組み合わせ。
大刈込の最高峰には立石、その右には三重の石塔。知覧麓庭園では石塔が多数みられるのも特徴のひとつである。そして、本庭園は「鶴亀の庭園」ともいわれる。どのようになっているか次の写真で解説すると、、、
このようになっている。まず頂部の立石は鶴の首に見立てた鶴首石で、左下の巨石は羽に見立てた鶴羽石と思われる。そして、右下にはサツキを亀の甲羅に見立て、左に亀の頭に見立てた亀頭石がある。中央の石組が枯滝石組となり、洞窟石組から水が流れ落ちるという意匠だ。
石組洞窟と枯滝石組をクローズアップ。
目線を落として亀石組を撮影すると、リアルな亀が浮かび上がってくる。解説では大海にそそぐ谷川の水辺に遊ぶ亀とされ、これまでに様々な亀石組を見学してきたが秀逸な石組だ。
亀石組周辺を斜め上から眺めるとこのように亀の甲羅は刈込みだけではなく、ひとつの石で構成されているようにもみえる。
庭園南部を撮影。波打った生垣は遠山を表現。鶴亀庭園になっている本庭園は、知覧麓庭園でもっとも感動した森重堅邸庭園に次に感動した庭園だった。
○ | 雄大な鶴石組と、リアルな亀石組、そして枯滝石組が見事に融合した鶴亀庭園。 |
× | 特に見当たらない。 |