世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る

春雨庵

はるさめあん
美しさ ★★
静寂さ ★★★
山形県上山市
  • 春雨庵入口

    池泉に浮かぶ土塀がユニークな茶庭

    露地(茶庭)
    庭園面積 80坪 (小規模)
    作庭時期 不明 ~飛鳥 奈良 平安 鎌倉 室町 安土桃山 江戸 明治 大正 昭和 平成 令和

春雨庵の由来

春雨庵は京都・大徳寺の住職であった沢庵宗彭(たくあんほうそう:いわゆる沢庵和尚)が、紫衣事件で山上に流罪となったときに、当時の藩主・土岐頼殷(よりたか)により住まいとして寄贈された住まい。昭和28年(1953)に復元され、山形県指定史跡に登録された。紫衣事件(しえ)とは、徳を積んだ僧侶のみが着ることが許される紫色の袈裟(紫衣)の着衣が、幕府の許可制になったことに反発したことに反発して4名の僧侶が流罪となった事件。






  • 春雨庵

    沢庵禅師(いわゆる沢庵和尚)が茶の湯や俳句などを教えていた住居跡が無料公開されている。正面の建物を入口を開けると、沢庵和尚と対面できる(笑)

  • 土岐灯籠

    出羽山上藩 二代藩主・土岐頼殷(よりたか)の東京にある上屋敷にあった江戸中期の石灯籠を平成15年(2003)に寄贈。土岐灯籠と命名された。

  • 茶室「聴雨亭」と「望岳軒」

    こちらの敷地には茶の湯にも精通していた沢庵和尚を偲んで、昭和に茶室「聴雨亭」と「望岳軒」が造られている。

  • 池泉に浮かぶ土塀

    見どころのひとつは池泉に浮かぶように造られた土塀である。囲まれつつも閉塞感が少ない風流な意匠で、私は他に例をみたことがない。

  • 池泉に浮かぶ土塀

    内側から撮影するとこのようになっている。

  • 雑木の庭

    露地は昭和の造園家・飯田十基(じゅうき)によるもので、「雑木の庭」の創始者として知られる。庇を支える木などに雑木を利用しつつ、蹲踞周辺は雑木林のように木を密集させている。代表作として等々力渓谷 日本庭園が挙げられる。

  • 雑木の庭

    右手に見えるスペースは、腰掛け待合とよばれるもので、主人を迎えを待つ場所である。

  • 額縁庭園

    土塀に小さな出入り口があり、額縁庭園風の撮影を愉しむ。

  • 額縁庭園

    アングルを変えると、このような写真が撮影できる。ちなみに、こちらから車で5分ほどの距離には、沢庵和尚によって作庭されたと伝わる浄光寺がある。見るべき所の少ない庭園ではあるが、ツツジが美しいため開花時期であれば訪問してみると良いだろう。


総評
「雑木の庭」の創始者として知られる飯田十基の作品がみられる数少ない露地。また、土塀が池泉上にまたがって造られているのも面白い。
×特に見当たらない。


アクセス
山形県上山市松山2-277
JR「かみのやま温泉」駅 徒歩20分

駐車場
有り(無料)

開園時間
午前8時~午後5時

定休日:第3日曜日

入園料
無料(茶室利用時は100円)

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2021-09-19 (日) 更新日 2021-11-03



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よくある質問


いつごろ作庭された庭園ですか。
作庭時期は江戸時代です。
雨でも濡れずに楽しめますか。
いいえ。屋外を回遊する必要があります。
抹茶や珈琲などを楽しむところはありますか。
残念ながら、ありません。



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