kokoka京都市国際交流会館
ここかきょうとしこくさいこうりゅうかん
京都市国際交流会館は平成元年(1989)に竣工した多文化・異文化交流施設である。愛称はkokoka(ココカ)。施設内に庭園に芝生を初めて用いた植木職人7代目・小川治兵衛(おがわ じへえ)、通称・植治(うえじ)による枯山水と露地がある。
小川治兵衛(通称:植治)によって作庭されたことで知られる無鄰菴の近くに、同じく植治による枯山水を見学できる施設がある。こちらは園内に立ち入りはできないが、無料で見学できる。
フリーWi-Fiを使える開放されたロビーで、作業やおしゃべりしながら庭園を眺められる。取材時には外国人が学生に英語を教えている場面もみられ、まさしく国際交流施設だ。
庭園は植治らしく芝庭である。植治は超自然の庭を創造するのが特徴であるため、流れなどはある池泉庭園がメインであるが、こちらは枯山水だ。植治の枯山水作品は少なく、他には国際文化会館 旧岩崎邸庭園(東京)ぐらいだろうか。偶然にもどちらも国際交流施設である。
数ある灯籠の種類のなかで、私が最も惹かれてしまうのが織部灯籠だ。織部灯籠は竿に特徴があり、竿の下部にキリスト像が彫られていることが多い。キリスト像が彫り込まれているのはキリシタン灯籠とも呼ばれ、江戸時代初期のキリスト教禁止令後も、密かに信仰を続けていた隠れキリシタンの信仰物だった。
貸し切り利用もできる和風別館は、お茶会や講座開催などもできる。その和風別館には露地風の枯山水も造られている。
手前の黒石が敷き詰めているのは、「雨落ち」と呼ばれるもの。屋根から滴る雨水の跳ね返るのを防ぐ役目を果たしており、木炭が敷き詰められることもある。
蹲踞(つくばい)を撮影してkokokaをあとにする。
○ | 京都観光の途中に無料で寛げるロビーで、植治の庭園を眺められる。庭園めぐりの休憩スポットとして気軽に利用できるのが良い。 |
× | 特に見当たらない。 |