芸術家であり美食家でもあった北大路 魯山人(きたおおじ ろさんじん)の鎌倉の住居を移築して、昭和40年(1965)に開館した。石庭は移築後に作庭され、2020年にはクラウドファンディングで池泉回遊式庭園が改修された。
2020年11月にクラウドファンディングで資金を募り庭園改修が行われ、その半年後に訪問。まずは北大路 魯山人の住居であった江戸時代中期の古民家外観。
書院から石庭を撮影。
龍安寺の石庭を模して造られている。石の数は15石ありで、5・3・3・2・2組と龍安寺と同じ構成になっている。
石庭西部には門があり、こちらからも撮影できる。
左の門が先ほどの撮影場所であり、門がある場所も龍安寺の石と合わせてある。
茶室「夢境庵」。千利休の孫にあたる千宗旦(せんのそうたん)によって造られた茶室「又隠(ゆういん)」の写しとして魯山人にて設計。又隠(ゆういん)は裏千家の中心的な茶室であり、京都に保存されているが一般公開はされていない。
移築された住居と茶室は繋がっているが、鎌倉では少し離れた場所にあったとのこと。茶室があるので露地も造られており、蹲踞(つくばい)には織部灯籠を据えていた。織部灯籠については山口市の山水園の記事を参考にして欲しい。
真新しい池泉回遊式庭園。上流に行くに従って巨石を使っており頂部には滝石組を設けていた。
先ほどの水流は睡蓮の池へと注ぎ込まれる。左手の石組は枯滝石組であり、正面より撮影すると、、、
このような枯滝石組になっている。真新しいため石に風合いはないが、力強さを感じさせる。
護岸には洲浜を造っていたり、斜面に散策路を設けたりと回遊する楽しさがある庭園である。
まだ芝が育成中であったが、江戸中期の民家、昭和の石庭、真新しい池泉回遊式庭園が融合した気持ちよい空間であった。こちらでは抹茶や珈琲なども頂けるので、のんびりとした時間をこちらで過ごすのも良いだろう。
○ | 龍安寺の石庭を模した枯山水、池泉回遊式庭園に露地と日本庭園のあらゆる要素を楽しめる空間である。 |
× | 特に見当たらない。 |