延寿東流庭園
えんじゅとおるていえん
延寿東流庭園のあるこの地は、東京医科歯科大学の前身である東京高等歯科医学校の初代校長であった島峰徹が住んでいた。本土地が寄贈され「目白文化村の面影を残した和風庭園としたい」との意向を受け、新宿区によって整備され平成18年(2006)に開園した庭園である。
西武新宿線・大江戸線「中井」駅から徒歩10分ほどの閑静な住宅街にある小さな庭園。一見すると公園にみえるが、生垣で囲まれ、滝石組や飛石を配置した日本庭園として造られている。
まずは池泉。訪問時は水が張っていなかったが、排水溝があるため池泉回遊式庭園として造られている。芝生と池泉の間は大きめの石を敷き詰めた洲浜を造っている。洲浜:水際を美しく魅せる技法
滝石組を撮影。正面の長細い立石が滝石組の中心となる石で、滝水が落ちる部分に配置された石で水落石(みずおちいし)である。水落石の裏側を覗き込むと、水流が流れるパイプがあった。
築山に登り。滝上から蛇行していく「流れ」を撮影。「流れ」がおり曲がるポイントにも洲浜を造っているのが良い。
流れには石橋を架けているが、いかにも人工物的な造形で風流さに欠けるのが残念である。
○ | 滝からの蛇行する流れの意匠が良い。 |
× | 日本庭園としては、見どころが少ない。 |