徳川家綱の弟・松平綱重が家綱より与えられて海を埋め立てて屋敷を建築。その後、徳川家宣の時代に、徳川将軍家の別邸「浜御殿」と呼ばれる。明治維新後は皇室の離宮となり、昭和21年(1946)に浜離宮恩賜庭園として公開。(離宮:皇居とは別に設けられた宮殿)
大手門を進み始めにでてくる空間が、明治時代に迎賓館「延遼館(えんりょうかん)」の跡地。ここから庭園を望むと、借景に近代的ビルが立ち並ぶ。浜離宮では借景に近代ビルは避けられない。いや、むしろ超高層ビルと庭園のギャップを楽しみたい。
新緑の奥に、汐留カレッタの高層ビル。
中島の御茶屋で生菓子と抹茶が楽しめる。取材時期には冷し抹茶も選べるようになっていた。ちなみに、ここは無料で利用できる休憩所なのです。しかし、無料休憩所と明記されておらず意外な穴場になっています。
御茶屋の雰囲気。
大手門から一番奥にある場所に「富士見山」がある。
富士見山から潮入の池(大泉水)を中心とした庭園を見下ろす。高さは僅か5~10mほどであるが、眺望は見事である。
富士見山から中の橋を渡って、御亭山へ向かう。
御亭山へ向かうカップル。庭園を散策するのんびりデート。ほほえましいですね~
中の橋から勝ちどきの超高層マンション郡を望む。一番左のマンションは2016年完成の「勝どきザ・タワー」。44階の4LDKだと家賃は38万円/月・・・
浜離宮はなんと水上バスの停留所があります。ルートは浅草←→浜離宮←→日の出桟橋。浜離宮散策後に、隅田川経由で浅草へアプローチなんとも素敵ですよね。運行は約30~1時間おきで所要時間1時間。料金などはTOKYO CRUISEをご確認ください。
和装で結婚写真を撮影するカップル。日本庭園に良く映える和傘ですね。
約300年前に六代将軍・徳川家宜が庭園を大改修したとき植えられたといわれる松。横から眺めると、松を支える方杖(ほおづえ)支柱が多さに迫力を感じられる。
三百年の松を正面から眺めてみるとこのような感じ。
浜離宮恩賜庭園の案内図。水門で東京湾と繋がっていることからも海上に作られた庭園であることが分かる。う~ん、徳川家の権力を感じるスケールですね。 [ 案内図を拡大する ]
○ | 借景には超高層ビル郡。高層ビル群のファサード(デザイン)は美しく、借景に高層ビルが映り込んでも嫌悪感を抱かない。江戸と現在を繋げる光景と考えればまた面白い。この様子はニューヨークのセントラルガーデンに近い様子がある。 |
× | 東京ドーム5個分の広大な日本庭園。木陰で休憩できるエリアが少なく、真夏に訪れたときの暑さ対策に注意が必要。 |