古稀庵
こきあん
明治40年に第3代、第9代総理大臣を務めた山縣有朋(やまがた ありとも)の別荘である。山縣が数え年70歳の古稀を迎えたことから古稀庵と名付けられ、人生最期までを古稀庵で過ごした。山縣は築庭が趣味であり、京都の近代庭園として有名な無鄰庵(むりんあん)は、山縣が施主となり日本を代表する庭園デザイナー小川治兵衛にて作庭。小川治兵衛の新しい造園手法を引き出したのは山縣とも言われ、政治家にして明治中期以降の庭園様式の形成に多大な影響を及ぼしたとされる。現在は、あいおいニッセイ同和損害保険の小田原研修所となっているが毎週日曜日に庭園が一般公開されている。
毎週日曜日のみ公開されている庭園。元総理大臣・山縣有朋(やまがた ありとも)の指示により造られた庭園であり、京都の無鄰菴(むりんあん)、東京の椿山荘(ちんざんそう)とあわせて、山縣三名園と呼ばれている。無人受付で記帳して100円を寄付していざ入園。
まずは、屋根のある回廊越しに庭園を眺める。
回廊から眺められる「聴潭泉(読み方不明、ちょたんせん?)」。複数の石を重ねて配置された重ね落ちの滝となっている。
浸み滝。石から水が滴っているのがなんとも不思議。
猫ちゃんに遭遇!
左右に大きな滝添石が迫り、立体感のある滝。古稀庵で最も段差のある滝である。
古稀庵は高低差14.9mあり、この起伏を活かした庭園である。
最初は気づかなかったが回廊の床をよく見てみると・・・
なんと!角材が敷き詰められていて、マス目に砂利が配している。庭園以上に感動したポイントだった!
○ | 高低差を活かした庭園で、かつ回廊が設けられている珍しいタイプである。また角材が敷き詰められた回廊の床も面白い。 |
× | 庭園内に一番の見所といえるポイントが見つからなく、山縣(やまがた)三名園のなかでは一番見応えが少ない。 |