江戸時代(1600年頃)に福岡城の外濠であった地を、福岡県が整備し昭和4年(1929)に公園として公開。大濠公園開園50周年を記念して昭和59年(1984)に、足立美術館などを作庭したことで調べる中根金作によって築山林泉廻遊式の日本庭園を作庭。
まずは主景である「大池泉庭」から。池泉には3つの島があり、これは不老長寿、永劫の繁栄を意味する伝説の島「蓬莱」・「方丈」・「瀛州(えいしゅう)」の神仙(しんせん)三島を表しています。江戸時代に造られた大名庭園には、よく見られる様子である。
四阿(あずまや)近くの渓流の滝。GW前後にはピンク色のサツキが開花して色鮮やかになるだろう。
日本庭園巡りをしていると、たまに出会う和装前撮り。深碧(しんぺき)のなかに朱色の和装と和傘はよく映える。絶好のシャッターチャンス到来。焦点距離70mmで撮影してトリミング。(深碧:力強く深い緑色)
上の池に新郎新婦がリフレクション(反射)している。また左手には、さきほど岩島だ。
三段落ちの滝にある石橋。2枚の石岩は立派なものだ。
池泉の汀(みぎわ)に沿って、小さな玉石が敷かている。これを洲浜(すはま)と呼ぶ。洲浜は海岸の遠浅のように池泉まで広がることで、水面がいっそう清らかに見える。つまり、池泉の水を美しく魅せる技法である。(汀:波打ち際)
「下の池」近くにでは枯山水を楽しめる。
白砂は水を、背後の石組は遠山を表現している。
「上の池」と「下の池」の境界付近。こちらでも洲浜が演出されている。なお茶室建築の第一人者でもある中村昌夫(まさお)氏によって設計された茶室は毎月第1・第3火曜日(休園日の場合はその翌日)のみ見学できる。
大濠公園の日本庭園 案内図。大濠公園の隅にこっそり位置することがわかる。受付で配布されている案内図を引用。 [ 案内図を拡大する ]
○ | 毎月第1・第3火曜日(休園日の場合はその翌日)の茶室開放日に訪れれば、池泉庭園、枯山水、露地(茶庭)を一度に鑑賞できる。 |
× | 茶室は予約制で、露地(茶庭)を気軽に楽しむには月に2日間しかない。(取材には茶室開放日でないため撮影できていません。) |