あけぼの山公園は平成7年(1995)に、柏市制施行40周年を記念して開園。日本庭園のある「あけぼの山公園」と、風車や市民農園などのある「あけぼの山農業公園」によって構成。
柏の葉公園の茶屋でおばちゃんに教えて頂いた「あけぼの山公園」のある庭園。地元では布施弁天と呼ばれているよう。広大な敷地には様々なエリアが広大だが、池泉回遊式庭園は布施弁天の近くにある駐車場に停めるのが良いだろう。
池泉には岩島がいくつか配置され、池泉周囲は築山連山となっている。
池泉に注ぎ込まれる流れは大きめの玉石を敷くことで、せせらぎ音を生み出していた。
ハイライトとなるような石組はみられなかったが、芝も刈込みも手入れされており、気持ち良い日本庭園だ。
事前予約制の茶室「柏泉亭」であるが、貸室利用のない時には一般開放しており、露地(茶庭)を自由に散策できるようになっていた。訪問時はコロナ期間ということもあり、茶室の貸出しも中止になっていたが、露地は開放されたままだった。
露地はこのようになっている。主人が客人を待つ場所として利用する「腰掛待合」、そして蹲踞(つくばい)で身を清めてから、露地門を抜けて茶室へと向かう。
腰掛待合。腰掛待合には雪隠(トイレ)が用意されていることがあり、こちらにも左のスペースに実際に利用可能なトイレがあった。
蹲踞(つくばい)。水を落とす石である手水鉢、夜の茶会で使う明かりを置く石、湯桶を置く石などを含めて蹲踞と呼ぶ。詳しくは新潟県新発田市の清水園の記事を参考にして欲しい。
茶室「柏泉亭」。左側に「にじり口」、右側に立ったまま入れる普通の障子による「貴人口」を造り、どちらも沓脱ぎ石を置いている。茶室と露地の接点に玉石を敷いた軒内処理により、軒から滴る雨水を排水させている。
本庭園には2ヶ所の池泉があり、2ヶ所目の池泉がこちらである。
丸みのある石で護岸石組を組んでいるため、力強さは感じされないが、美しく整備されている。
あけぼの山公園 案内図 [ 案内図を拡大する ]
○ | 日本庭園の少ない千葉県において、比較的規模の大きな池泉回遊式庭園と、本格的な露地を両方楽しめるのは貴重だ。 |
× | 特徴的な石組が見当たらない。 |