旧堀田邸(さくら庭園)
きゅうほったてい(さくらていえんえん)
旧堀田邸(さくら庭園)とは、佐倉藩主である堀田正倫(まさとも)が明治(1890)に建築した屋敷。明治44年には皇太子殿下の行啓での御座所としても利用され、平成18年(2006)に国の重要文化財に登録。また旧堀田邸の庭園は前田家の庭師であった伊藤彦右衛門によって作庭されたもので、平成27年(2015)に国指定名勝となり、国指定名勝を認定する文部科学省にて「旧堀田正倫庭園」として登録。さくら庭園の愛称でも親しまれている。そのため、屋敷と庭園を併せて「旧堀田邸(さくら庭園)」と表記される。
旧堀田邸は場所が分かりにくい。車は佐倉ゆうゆうの里の北側にある道路を挟んだ向かいにある砂利が敷かれた広い駐車場に車を止めて、徒歩3-4分の場所にある。なお旧堀田邸の入口に広い駐車場があるが、こちらは別施設の駐車場である。旧堀田正倫庭園(さくら庭園)は無料開放されており、緩斜面となった芝庭から旧堀田邸を眺められる。
来客をもてなす座敷棟。円形の意匠をもつ手水鉢が特徴的である。
庭園は前田家の庭師であった伊藤彦右衛門によるもので、同氏の庭園は東京大学に懐徳館庭園として残されている。
遠くに巨大な石灯籠と伏石が置かれている。かつては借景として街並み?が望めたようであるが、現在では木々の成長で視界が遮られているとのこと。現代においては、結果的に現在の姿の方が人工物が見えず美しいと思われる。
座敷棟の御客座鋪からの額縁庭園。
左が座敷棟の御客座鋪、右が御次の間。二間を使った額縁庭園。
居間棟。2階は通常非公開であるが、年6回の特別公開にて開放される。沓脱石から飛石が書斎棟まで打たれている。
居間棟。
明治23年に完成した数寄屋風雨の書斎棟も一般公開されておらず、先ほどの住居棟2階と同じく特別公開時期のみ見学できる。