星溪園
せいけいえん
星溪園は本陣(大名や役人だけが宿泊できる宿)を代々務めていた竹井家の別邸で、江戸末期から明治に架けて造られた庭園である。昭和25年(1950)に熊谷市へ譲渡され「星溪園」という名称となる。
熊谷駅からも徒歩圏にある熊谷市指定の名勝である庭園。訪問時は夏と言うこともあってか、草木が生長しており、ややうっそうとした感が否めなかった。池泉には中島設けられ切石による石橋で繋がっている。
園内での見どころは星渓寮の枯山水。奥にみえるのが枯滝石組であり別角度から眺めると、、、
このようになっている。枯流れは大きさが揃った栗石が敷かれ、枯滝石組から流れ落ちる様子を描いている。ただ枯流れは直線的ではなく曲線を描いているほうが、より美しさを感じされたと思う。
青石をつかった枯滝石組であり、右側から水が流れ落ちるようにイメージして組まれている。
星渓寮の縁側前には2本の天柱石と飛び石を組み合わせた苑路が造られ、手前には豊臣秀吉に献上された袖振り石が置いてある。
袖振り石を正面から撮影。左半分か欠けているため赤ラインで当初の姿を模ってみた。石の名前の由来は「袖振り合うも多生の縁」からきており、人間の胴体にそっくりな石であり、特に袖がはっきりとしていることから、このような名前が付けられ、その貴重さから将軍に献上されたのだろう。
ゆっくり1周しても5分もかからない回遊式庭園であるが、周辺では庭園が皆無のため貴重なスポットだ。
○ | 星渓寮の枯滝石組は見応えがある。 |
× | 池泉庭園周辺の木々が生長して、うっそうとしていた。 |