江戸時代に高遠(たかとお:現・長野県伊那市)藩主・内藤氏の屋敷があった土地に、明治39年(1906)に新宿御苑が開園。昭和24年(1949)に一般開放される。毎年4月上旬には、内閣総理大臣主催の「桜を見る会」が開催される。
普段は静かな新宿御苑であるが、桜の時期になると65種1000本の桜を目当てに大勢の人で賑わいます。ちなみに、新宿御苑は新宿にありながら専用駐車場を備えます。キャパは200台あり桜の時期は満車率は高いですが、土曜15時頃に訪問であったため10台ほど空いていました。料金は3時間まで500円と激安。(2018年7月より料金改定で2時間で600円、以後200円/30分に変更)
新宿御苑で日本庭園は2ヶ所ある。ひとつはマップにも記載されており上の池を中心とした日本庭園。もうひとつは大木戸門近くにある内藤家の庭園「玉川園」の面影残る玉藻池周辺。まずは、大木戸門から徒歩で10分ぐらい場所にある日本庭園からスタート。中の島に架かる太鼓橋を眺める。
同じく中の島に架かる平橋を眺める。桜の時期でも夕方になると、日本庭園は混雑が幾分軽減される。
上の池に造られた島に立派な松が植えられている。
中島を挟み平橋と太鼓橋(反橋)を眺める。この組み合わせは、横浜の称名寺でもみられ、橋を渡りきると極楽浄土に辿りつく浄土庭園を模したものであろうか。であれば、散策順路は太鼓橋→平橋が正解だろう。
ドコモタワーが借景になる。中途半端なビルが借景になるよりも、ニューヨークのセントラルパークみたいに、こちらの方が美しく感じる。ちなみに、庭園からみてドコモタワーは西側です。さらに、平橋や太鼓橋も西方向にして眺めるポイントがメインとなるため、写真撮影が主目的なら午前中が午後の早い時間帯がおすすめ。私の撮影は15時頃であったため、レタッチで空を調整してみたもののちょっと苦しい感じに。
日本庭園の梅林にある茶室「楽羽亭(らくうてい)」。立礼席(りゅうれいせき)にて、点出し(たてだし)で呈茶を行っています。これは、座敷ではなく椅子に腰掛けるスタイルで、目の前でお茶を点てるではなく、別部屋で点てたお茶を気軽に楽しめる、という意味です。また、立礼席を覗きましたが、庭園を眺めながらお茶を楽しめないためパスすることに。
同じく日本庭園にある光景。特に名前が付けられていない木橋であるが、クランクした意匠が面白い。
松の隙間から木橋を捕らえる。
旧御涼亭(通称:台湾閣)からの眺め。旧御涼亭は、皇太子(のちの昭和天皇)の結婚を記念して、台湾在留の日本人の募金活動により造られた建物である。
旧御涼亭から桜と庭園を望む。旧御涼亭には常に人の往来があるため、抜けるような景色の撮影には根気が必要。
大木戸門近くにある玉藻池周辺の庭園を望む。閉園間際の時間帯であるため、このような警備員だけのシーンを撮影できる。
額縁庭園とはいえないが、大木戸休憩所から玉藻池周辺の庭園を切り取ることができる。
季節によって配布されるマップが異なり、写真は桜の時期のもの。地図上に桜の種別が記されており便利だ。新宿御苑の案内図より引用。 [ 案内図を拡大する ]
○ | 日本庭園だけではなく、イギリス式庭園、フランス式庭園の3つの庭園を同時に楽しめる。また新宿御苑専用の格安な駐車場を完備しているのも嬉しい。 |
× | 3つの国の庭園を楽しめるがゆえに、日本庭園として注目すると多少大味で見所に欠けるのは否めない。また、茶席から庭園を鑑賞できないのは残念。 |