世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る

旧田中家住宅

きゅうたなかけじゅうたく
美しさ ★★
静寂さ ★★
埼玉県川口市
  • 洋館

    室内と屋外を一体化させた貴重な露地

    池泉庭園 露地(茶庭)
    庭園面積 500坪 (中規模)
    室内からも庭園を眺められる
    作庭時期 不明 ~飛鳥 奈良 平安 鎌倉 室町 安土桃山 江戸 明治 大正 昭和 平成 令和

旧田中家住宅の由来

味噌醸造業と木材商で財を築いた田中德兵衞の邸宅で洋館は大正12年(1923)、和館は昭和9年(1934)に竣工された。敷地内の池泉回遊式庭園と茶室は昭和48年(1973)の改修工事の際に味噌醸造蔵の跡地に創られた。






  • 池泉庭園

    大正時代に建築された洋館は旧古河庭園旧岩崎邸庭園を設計したジョサイア・コンドル設計の弟子である佐立七次郎の元に学んだ建築家・櫻井忍夫によるもの。

  • 亀島

    池泉回遊式庭園であるが枯池も設けている。特に目を惹いたのがこちらの石組であり、伏せ石と小石で亀島のような意匠を創っている。私が知る限りでは同様の意匠は見たことがなく、独自性の高い石組だ。

  • 善導寺型灯籠

    和館からは飛石があらゆる方向に打たれている。写真左には善導寺型灯籠があり、中台の側面にハート型の刻り込みや、火袋に茶道具が彫られている。ちなみにハート形の彫り込みは「ハート」を表しているのではなく、「猪目」という文様で日本に古くからある模様であり、魔除けとして神社などの立元に設けられることが多い。

  • 護岸石組

    池泉の護岸石組は比較的強く、岩島も設け、和館の重厚さを際立たせている。

  • 室内に露地を設けている

    旧田中家住宅で注目したいのは庭園と同時期である昭和48年に造られた茶室であり、なんと室内に露地を設けているのである。

  • 蹲踞(つくばい)の中心となる手水鉢は、四面に仏体が刻まれた四方仏の蹲踞(よほうぶつのつくばい)とも呼ばれる。さらに面白いのがガラスの奥になる屋外に織部灯籠を置いており、外と内を一体化している新しい試みだ。

  • 茶室

    茶室はこのようになっており、左側に「にじり口」右側に立ったまま入れる普通の障子による「貴人口」を造り、どちらも沓脱ぎ石を置いている。

  • 茶室

    八畳2つの茶室から露地を眺める。

  • 和館1階の座敷前から撮影

    和館1階の座敷前から撮影。

  • 額縁庭園

    座敷と「次の間」越しの額縁庭園。

  • 大広間

    洋館は三階建てで、迎賓を目的とした大広間はジョージアン様式を基調となっている。


総評
室内に造られた露地は室内と屋外を一体化させた設計になっており、他に例を見ない希有な露地といえる。
×背景に周辺マンションが視界にはいってくる。


アクセス
埼玉県川口市末広1丁目7番2号
埼玉高速鉄道「川口元郷」駅 徒歩8分

駐車場
有り(無料)

開園時間
午前9時30~午後4時30分(入館は午後4時まで)

入園料
一般 210円
中学生・小学生 50円

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2023-09-10 (日) 更新日 2023-09-17



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よくある質問


いつごろ作庭された庭園ですか。
作庭時期は昭和(1973年)です。
雨でも濡れずに楽しめますか。
室内からも庭園を楽しめますが、庭園を満喫するには屋外を回遊する必要があります。
抹茶や珈琲などを楽しむところはありますか。
残念ながら、ありません。



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