東郷神社
とうごうじんじゃ
公園は日本初の公園デザイナーとして知られる長岡安平によって大正時代に作庭された。日露戦争で日本を勝利に導いた東郷平八郎が、昭和9年(1934)に亡くなったあと、全国から海軍省に東郷を称える神社創建の要望が相次ぎ、昭和15年(1940)に公園敷地に東郷神社を創建。
原宿駅から徒歩5分の距離にある東郷神社。原宿東郷記念館前にある池泉回遊式庭園。延段のある苑路は立ち入りできないため、近くの小径から眺める。
撮影時には雨が降りだし延段が艶やかになった。
神池には滝石組が作られ紙垂(しで)が架けられ、そこが神聖であることを示している。神社では石に神が宿るといわれ、石に神が宿り信仰対象となった石のことを盤座(いわくら)と呼ぶ。盤座の代表格が倉敷市にある阿智神社にある。
東郷神社前には2017年に作られた茶棟「至誠館」がある。周辺には枯山水があしらわれている。
廃石を舟石に見立てているのだろうか。
漆喰に小石を一つ、二つ、三つとちりばめるように埋め込んだ「一二三石(ひふみいし)」のような意匠がみられる。
「一二三石(ひふみいし)」は修学院離宮の上離宮にある隣雲亭(りんうんてい)のものが見事であり見ておきたい。
東郷記念館前の枯山水。
○ | 規模は小さいが都心で池泉庭園と枯山水を同時に観賞できるの貴重なスポット。 |
× | 池泉庭園の苑路を歩けないこともあり滝石組の詳細が肉眼では確認しづらい。 |