世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る
国指定名勝

旧堀氏庭園(楽山荘)

きゅうほりしていえん(らくさんそう)
美しさ ★★
静寂さ ★★★
鹿足郡津和野町
  • 堀庭園入り口

    開放感溢れる二階客殿は特等席

    池泉庭園 枯山水 / 国指定名勝
    庭園面積 250坪 (小規模)
    雨でも十分に楽しめる
    特筆事項 紅葉時期にライトアップイベントがあります
    作庭時期 不明 ~飛鳥 奈良 平安 鎌倉 室町 安土桃山 江戸 明治 大正 昭和 平成 令和

旧堀氏庭園(楽山荘)の由来

旧堀氏庭園(堀庭園)は、「主庭」「楽山荘庭園」「和楽園」の3つ庭園で構成。本記事では「主庭」「楽山荘庭園」を紹介。主庭は江戸中期(1785)に建築された主屋の庭園。楽山荘は明治33年(1900)に作庭。平成17年(2005)に国指定名勝に登録される。






  • 楽山荘庭園

    3つの庭園で構成される旧堀氏庭園。本記事では「楽山荘庭園」と「主庭」を紹介。もうひとつの「和楽園」は旧堀氏庭園(和楽園)で紹介。それではまず、堀庭園で人気の楽山荘庭園から巡る。左手に岩山を配し、植栽に囲まれた池泉庭である。

  • 池泉回遊式庭園

    楽山荘庭園は池泉回遊式庭園であり、苑路を散策できる。護岸石組は池底まで組まれており、丸みを帯びた柔らかい石が使われている。

  • 木造瓦葺二階建て

    楽山荘は風格のある木造瓦葺二階建てである。

  • 滝石組

    岩山の一部を削って滝石組が造られている。滝壺に向かって沢飛び石が置かれ、落水ポイントに鯉魚石(りぎょせき)にもみえる水受石を配している。鯉魚石とは鯉が滝を登るようすを表現した石であり、詳しい解説は鹿苑寺庭園(金閣寺)の記事を参考にして欲しい。

  • 多重石塔

    岩山にも苑路が設けられている。右手には多重石塔(石で造られた多重塔)がみられる。

  • 入り組んだ出島による池泉

    上から眺めると、入り組んだ出島の池泉であることがわかる。

  • 六角雪見灯籠

    出島には橋が架けられ、池泉には六角雪見灯籠と立石と伏石の二石で岩島を設けている。

  • 池中立石

    巨石のこの岩島は、その姿から一般的に池中立石と呼ばれる。立石には黒松が育っているところからも歴史が伝わってくる。

  • 直ガラス障子

    客殿二階からの眺め。障子の下の部分がガラスになった「直ガラス障子」が使われ、外の景色を愉しめるようになっている。

  • 開放感あふれる二階客殿

    開放感あふれる二階客殿。

  • 和楽園

    二階客殿から県道17線を挟んだ反対側に、別記事で紹介する和楽園がみえる。

  • 一階書院

    一階書院に戻り再び撮影。植栽が多いため緑一色であるが、紅葉時期は鮮やかな差し色が入り、1年で楽山荘庭園が最も美しく輝くときであろう。

  • 主庭

    場所を移し主屋にある主庭を撮影。主庭の中央を横断する形で飛び石が配置され、靴脱石へ繋がっている。

  • 三尊石風の石組

    写真左手には三尊石風の石組がみつかる。楽山荘庭園と比較すると植栽が控えめで、石を主体として枯山水庭園である。


総評
一階書院、二階客殿の開放感は素晴らしく、いつまでも座っていなくなるような静かな空間である。
×楽山園庭園は植栽が豊かすぎて、石組が目立たなくなってしまっている。


アクセス
島根県鹿足郡津和野町邑輝795
津和野駅から石見交通バス・町営バスの長野行き25分、堀庭園下車

駐車場
あり(無料)

開園時間
午前9時~午後4時
定休日:月曜日(11月は無休予定、月曜日が祝日の場合は翌日が休み。)

入園料
一般 500円
中高校生 300円
小学生 200円

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2018-09-22 (土) 更新日 2021-05-04



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よくある質問


いつごろ作庭された庭園ですか。
作庭時期は江戸(1785年)です。
雨でも濡れずに楽しめますか。
はい。充分に楽しめます。
抹茶や珈琲などを楽しむところはありますか。
残念ながら、ありません。



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