白河院庭園
しらかわいんていえん
白河院は平安時代の最高幹部であった藤原 良房(ふじわらのよしふさ)の別邸であった。白河天皇に献上後に法勝寺が創建されるが、その後廃寺となる。現在の数寄屋造りの建物と庭園は大正8年(1919)に造られ、庭園は植木職人7代目・小川治兵衛(おがわ じへえ)、通称:植治(うえじ)によるもの。平成15年(2003)に京都市名勝指定を受ける。
白河院は日本私立学校振興・共済事業団のホテルとなっているが、一般での宿泊も可能となっている。庭園は宿泊者以外にも自由に開放されており、国指定名勝庭園の無鄰菴を作庭した小川治兵衛(通称:植治)によるものだ。
紫色の礼拝石(らいはいせき)からの沢飛石。縁に沿って渡る沢飛石の形式を磯渡りと呼び、類似例は少なく東京の清澄庭園が代表例である。礼拝石:庭園のビューポイント
流れの上流には滝石組を設けている。
滝石組みの水が滑り落ちる水落石(みずおちいし)を垂直に立てている。ちなみにこの水流は無鄰菴同様に琵琶湖疎水となっている。
流れと苑路を撮影。
護岸石組は高さを一定にしており、池泉には岩肌が豊かな岩島を配している。
築山に設けられた苑路から流れと、数寄屋造りの建物を眺める。
幅広で緩やかな流れに流れに、流れを横切るように沢飛石を打っている。
茶室「無心庵」。にじり口に向かって飛石を打っている。
観光客があまり歩かない通りに面している庭園ということもあり、2~3人しか見学者はいなかった。
○ | 小川治兵衛らしい川幅は広く緩やかな流れが美しい。近くに平安神宮神苑や無鄰菴と小川治兵衛による庭園があるため、合わせて訪れて共通点を見つけるのも面白いだろう。 |
× | 特に見当たらない。 |