世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る
トップ >  庭園特集 >  嵐山電鉄でのんびり日帰り旅

嵐山電鉄でのんびり日帰り旅

パンとエスプレッソと嵐山庭園

嵐山は京都駅からJRを使えば20分ほどですが、JR以外では時間のかかるロケーション。そのため午前中は嵐山、午後は東山といったプランは慌ただしくなります。そこで嵐山をゆっくり巡って、嵐山電鉄でもう1ヶ所を巡るプランをご提案。のんびり旅ですので、書院から座って庭園を巡れるコースに仕立てています。

スケジュール

紹介スポットを地図でみる

朝イチで特別名勝「天龍寺」 書院チケットをお忘れなく!

まずは特別名勝の天龍寺 曹源池庭園。京都を代表する観光名所のため朝イチを狙いたい。京都の寺院は9時開門が大半のなか、天龍寺は一足先の8時30分開門。賑やかになる嵐山に一足先に到着して朝イチを狙ってみたい。

天龍寺では庭園だけでなく、書院に入室できる「諸堂(大方丈・書院・多宝殿)」のチケット購入が絶対おすすめ。追加料金がかかるため利用者は限られ、朝イチでなくともゆっくりと座って庭園見学できる可能性が高い。

天龍寺 書院からの眺め

書院からの眺めは一段高く庭園を眺めやすいというメリットもある。そして、じっくり眺めたいのが枯滝石組である。天龍寺では美しい池泉や出島に見とれてしまうが、本庭園のハイライトは日本最高峰の枯滝石組である。

天龍寺 枯滝石組

詳しい説明は天龍寺 曹源池 庭園記事を読んでほしいが、鯉の滝登りをイメージした龍門瀑(りゅうもんばく)になっている。ただし池泉の奥に枯滝石組があるので肉眼では分かりにくい。スマホのカメラで拡大しながら眺めたり、望遠レンズや双眼鏡でじっくりと観賞したい。

参拝時間8時30分~17時
料金庭園 500円
諸堂(大方丈・書院・多宝殿) 300円
公式サイトhttps://www.tenryuji.com/

【ちょっと休憩】モーニングやブランチなら「パンとエスプレッソと嵐山庭園」

遅めの朝ご飯、ブランチなら「パンとエスプレッソと嵐山庭園(通称パンエス)」がお薦めだ。

パンとエスプレッソと嵐山庭園

京都市は一世帯あたりのパン消費量日本一と、実はパン文化が根付いている。こちらの「パンとエスプレッソと嵐山庭園」は京都府指定文化財の旧小林住宅を改築して「庭園」に主題をおいた店舗である。

パンとエスプレッソと嵐山庭園

苔の美しい空間で抹茶のフレンチトースト、パニーニ、フルーツサンドなどをいただける。私は季節限定の巨峰のフルーツサンドを注文してみた。

巨峰のフルーツサンド

この店舗は嵐山では有名で待ち行列ができます。ただ朝8時から営業しているので、朝食をこちらで取ったり、ランチ前のブランチなど時間をずらすのがお薦めです。

パンとエスプレッソと嵐山庭園の庭園をもっと見る

営業時間午前8時~午後6時
定休日不定休
公式サイトhttps://bread-espresso.jp/shop/arashiyama-cafe.html

嵐山の穴場「宝筐院」 白河天皇縁の寺院

超有名な天龍寺を訪れたので、次はあまり知られていない穴場的な寺院をご紹介。嵐山電鉄の嵐山駅かから北に向かって14分ほど歩いたところにある宝筐院。平安時代に白河天皇によって開基された由緒ある勅願寺。

宝筐院

庭園は昭和になって作庭されたものであるが、作庭家・中根金作によって作庭されたものである。中根金作といえば、島根県の足立美術館の庭園を手掛けたことで知られる「昭和の小堀遠州」と称えられた人物である。

宝筐院

緑豊かな園内には四季折々の花が植えられつつ、枯池と枯流れを設けた回遊式の近代庭園。紅葉シーズンはさすがに静寂な空間とはいえないが、それでも他の紅葉スポットと比較すれば混雑は回避できる。書院もあるので、歩き疲れたら書院で足を休めることもできる。

宝筐院 庭園情報

開園時間午前9時~午後4時
入園料大人 500円
公式サイトhttps://www.houkyouin.jp/

嵐山電鉄に乗って等持院へ

最後に紹介するのは嵐山電鉄に15分揺られて向かう等持院(とうじいん)である。

等持院

こちらは、天龍寺の初代住職である夢窓疎石(むそうそうせき)により開山された寺院である。夢窓疎石とは日本初の作庭家ともいわれる僧侶であり、最高の僧侶に贈られる「国師」をもつことより夢窓国師とも呼ばれる。

境内には趣向の異なる3つの庭園を拝観できるのが面白いところだ。

等持院

この寺院の周辺には、龍安寺金閣寺仁和寺といった京都の代表的な寺院が点在するために、等持院は穴場化しており、ゆっくりと過ごせる。またこちらの書院ではお抹茶も頂くこともできるので、美しい庭園を眺めながら休憩するのも良い思い出になりますよね。

さて、ここから中心地に戻るには隣駅の北野白梅町駅まで向かいます。等持院からだと徒歩13分ですので、電車に乗らなくても歩ける距離。ここからは市バスを使えば、乗り換えなしで地下鉄今出川駅、京都駅、四条河原町などに向かえます。

等持院 庭園情報

開園時間午前9時~午後4時30分
12月30日~1月3日 午後3時まで
入園料500円
公式サイトhttps://toujiin.jp/

【梅シーズンなら】北野天満宮「花の庭」も是非!

2月上旬から3月下旬の梅シーズンであれば、もう1ヶ所ご紹介したい場所が。それが北野天満宮「花の庭」です。

学問の神様でも知られる北野天満宮では、令和4年に再建された「花の庭」が梅ノ開花シーズンのみ公開されています。庭園と梅を楽しめる期間限定のイベントもご一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。

北野天満宮 花の庭 庭園情報

開園時間午前9時~午後4時
入園料1,000円
公式サイトhttps://kitanotenmangu.or.jp/
公開日: 2023年3月16日
最終更新日: 2023年4月23日