玉林寺は室町初期(1339年)に創建した臨済宗建長寺派の寺院である。庭園の作庭時期は平成後半である。
大多摩観光連盟の公式サイトで紹介されていた玉林寺。東京には本格的な枯山水は青梅の玉堂美術館ぐらいと思っていたが、あきる野市にも存在した。お寺の方に伺ったところ、10年以上前に石屋より石の寄付をきっかけに造園したのこと。
玉林寺のハイライトである、三尊石風に組まれた蓬莱山と、自然石による石橋である。石橋は2石の交わる部分を岩島が支え、別角度から眺めると僅かに石に切り込みを入れることでバランスが保たれている。これにより正面から眺めると絶妙なバランスで作られた石橋に見えるのだ。
茶室に繋がる延段付近から枯山水を眺める。実に美しく整備されている。
枯山水の裏手にも枯山水がある
勾配のゆるやかな低い築山である野筋には杉苔を張っている。訪問時は苔の張替タイミングであり、メンテナンスもきちんと行われていることがわかる。
週末に参拝させて頂いたが、訪問者は2組だけの静かな寺院である。近くを通ることがあれば、また立ち寄りたいと思った。
○ | 蓬莱山に向かっていく入舟(舟石)の様子が美しい。都内の枯山水としては、実に見事なものだろう。 |
× | 特に見当たらない。 |