東京都心で庭園デート!穴場から雨でも大丈夫なスポットを紹介
全国 約900ヶ所の庭園を取材してきた私が、都心でカップルやご夫婦にお薦めの日本庭園を厳選して紹介。あえて雨の日に訪れたい庭園や、彫刻と庭園を一緒に楽しめる庭園など穴場スポットもピックアップ。ちなみに日陰の少なく広い庭園を巡るのは、気温の高い日は避けて下さいね。
目次
都内イチオシの庭園とは
特別名勝の日本庭園が3ヶ所もある東京で、私が一番お薦めしたいのが清澄庭園になります。東京駅から20分ほど場所にある清澄庭園をデートにお薦めする理由は3つです。
- 適度な広さ
- 富士山に見立てた枯滝石組
- 本格的な珈琲ショップの街
1つめの「適度な広さ」は広すぎる庭園は疲れを感じてしまうだけでなく、同じ景色が続きどこか間延びしたような庭園に見えてしまいます。ゆっくり歩いて30-40分で巡れるような規模がデートでは最適と考えています。
2つめの「富士山に見立てた枯滝石組」。まず枯滝石組について説明すると、滝石組に水が流れていないものを枯滝石組と呼びます。この枯滝石組を少し離れたところから巡ると、なんと富士山になっているのです。写真をお見せしましょう。
築山が富士山のようになっており、直線状に伸びるサツキやツツジは富士山にたなびく雲を表現しているのです。そして枯滝石組の力強さは富士山の力を感じさせてくれます。ぜひ、この姿を写真に納めてみてください。
3つめの「本格的な珈琲ショップの街」。清澄白河はサードウェーブコーヒーの代名詞でもある「ブルーボトルコーヒー」の日本一号店が進出した街です。それ以降、自家焙煎珈琲を提供する本格的、かつお洒落なカフェが点在します。
清澄白河の珈琲ショップをまとめた記事は数多くありますが、かつて私も執筆を担当したレッツエンジョイ東京の記事が信頼できるのでご紹介します。
開園時間 | 午前9時~午後5時 |
所要時間 | ゆっくり巡って約30-40分 |
入園料 | 150円 |
最寄り駅 | 都営大江戸線・東京メトロ半蔵門線「清澄白河」駅下車 徒歩3分 |
全国で23ヶ所しかない特別名勝の日本庭園
文化財保護法で認定されている特別名勝は全国で36ヶ所あり、そのうち23ヶ所が日本庭園になっています。東京には3ヶ所あり、訪問して間違いない定番的な庭園になります。
六義園
明治時代に三菱財閥の創業者・岩崎弥太郎の別荘となった庭園。和歌山の名所を模したポイントが作庭当時は88ヶ所つくられた。現在残るのは渡月橋や藤代峠など32ヶ所となっています。このような六義園のハイシーズンは4月中旬~5月中旬のツツジが咲き乱れる頃。
またデートでお薦めしたいポイントとしてはツツジ茶屋のあたり。
森を散策しているような体験ができつつ、メインルートから外れているため人の往来も少ない。ここであれば、周りに誰もいない二人きり時間を過ごすこともできるかも。
開園時間 | 午前9時~午後5時 |
所要時間 | ゆっくり巡って約1時間 |
入園料 | 300円 |
最寄り駅 | JR山手線・東京メトロ南北線「駒込」 染井門まで徒歩3分 都営地下鉄三田線「千石」 正門まで徒歩10分 |
小石川後楽園
水戸徳川家上屋敷として建築された小石川庭園。六義園が和歌山をイメージした庭園であるのに対して、小石川後楽園は中国をイメージした日本庭園になっています。やや専門的な話になるため、詳細は小石川後楽園の庭園記事を参考にしてほしい。
小石川後楽園のハイシーズンは梅と花菖蒲の開花シーズンでしょう。水戸光圀公ゆかりの庭園には120本の梅林があり見頃は2月中旬から3月上旬。花菖蒲は6月上旬から中旬にかけて見頃を迎えます。
小石川後楽園
開園時間 | 午前9時~午後5時 |
所要時間 | ゆっくり巡って約1時間 梅まつりのときは、約1時間20分 |
入園料 | 300円 |
最寄り駅 | 大江戸線「飯田橋」 徒歩3分 JR「飯田橋」駅 徒歩8分 メトロ東西線、有楽町線、南北線「飯田橋」 徒歩8分 |
浜離宮恩賜庭園
浜離宮恩賜庭園は徳川将軍家の別邸「浜御殿」と呼ばれた屋敷であり、明治維新後は皇室の宮殿として使われた。東京ドーム5個分の敷地を持つ広大な敷地で徳川家の権力の大きさがよく分かる。こちらは江戸時代の大名庭園と、近代の超高層ビル群が時空を越えて競演する光景が素晴らしい。まるでニューヨークにあるセントラルパークのような空間だ。
浜離宮恩賜庭園のハイシーズンは菜の花とコスモスの時期。菜の花は2月中旬~3月中旬。キバナコスモスが8月中旬から9月上旬、コスモスは9月下旬から10月中旬と2ヶ月間楽しめます。なお、広大な庭園で日陰が少ないため、夏に訪問は避けた方が良いだろう。
開園時間 | 午前9時~午後5時 |
所要時間 | ゆっくり巡って約1時間20分 |
入園料 | 300円 |
最寄り駅 | 大江戸線「汐留」「築地市場」 ゆりかもめ「汐留」徒歩7分、新橋駅 徒歩12分 |
西洋庭園と日本庭園を一度に楽しむ
1年に2回開花のあるバラシーズンに訪れたいのが、山手線駒込駅から徒歩12分の場所にある旧古河庭園である。西洋館と西洋庭園はイギリス出身の建築家ジョサイア・コンドル、日本庭園は京都の無鄰菴(むりんあん)や平安神宮神苑を作庭した小川治兵衛(通称、植治)によるもの。
日本庭園はコンパクトながら水が流れていない滝石組(枯滝石組)の意匠が見事であり見逃せない。またコロナ禍時期は中止されていましたが、ライトアップイベントも行われています。
バラは4月末から6月下旬、10月から11月中旬が開花シーズン。開花シーズンは混雑しますが、西洋と和を同時に楽しむ欲張りデートは訪れる価値ありです。
開園時間 | 午前9時~午後5時 |
所要時間 | ゆっくり巡って約1時間 |
入園料 | 150円 |
最寄り駅 | JR京浜東北線「上中里駅」徒歩7分 南北線 「西ヶ原駅」徒歩7分 JR山手線「駒込駅」徒歩12分 |
雨の日でも安心! 室内から庭園観賞
根津、千駄木エリアにある旧安田楠雄邸庭園は、室内からお庭を見学するスタイルのため雨天でも安心して訪問できます。また苔庭が美しく、特に雨天時は苔が青々としてお薦めなのです。
旧安田楠雄邸は二階建てになっており、いろいろな部屋から額縁庭園を撮影できるためSNS映えする写真が沢山とれるのも面白いところ。また根津、千駄木エリアは下町冗長あふれる商店街やレトロな建築物が多く散歩デートにも最適なエリアです。なお営業日が水曜日と土曜日に限られているので注意してください。
開園時間 | 午前10時30分~午後4時(入園は午後3時まで) |
所要時間 | ゆっくり巡って約20~30分 |
入園料 | 500円 |
営業日 | 水曜日と土曜日のみ |
最寄り駅 | 東京メトロ千代田線「千駄木」駅 徒歩7分 JR「日暮里」駅、「西日暮里」駅 徒歩15分 |
六本木に隠れた名園あり
六本木の庭園といえば、誰もが六本木ヒルズとテレビ朝日の間にある毛利庭園を思い浮かべると思いますが、今回紹介するのは毛利庭園から徒歩10分の場所にある「国際文化会館 旧岩崎邸庭園」になります。国際文化会館の敷地にあり結婚式などイベント利用時でなければ、自由に庭園見学できます。
こちらの庭園も本記事で紹介して旧古河庭園を作庭して小川治兵衛(通称 植治)によるもの。なお「旧岩崎邸庭園」で検索すると通常、台東区の旧岩崎邸庭がヒットするので「国際文化会館」で検索してください。
開園時間 | 日中 |
所要時間 | ゆっくり巡って約20~30分 |
入園料 | 無料 |
最寄り駅 | 大江戸線「麻布十番」駅 徒歩5分 南北線「麻布十番」駅 徒歩8分 日比谷線「六本木」駅 徒歩10分 |
柴又で庭園ハシゴ
昭和を感じさせてくれる柴又デート使いたいのが、山本邸と邃渓園。山本邸は書院から池泉庭園を見学できる邸宅庭園。抹茶やぜんざいなどの甘味も頂けるので柴又散策後の疲れを癒やす最適空間でしょう。
柴又帝釈天にある邃渓園(すいけいえん)は昭和40年に作庭されて池泉回遊式庭園で、屋根のある渡り廊下を歩きながら庭園を眺められるのが面白い。また邃渓園のチケットは、彫刻ギャラリーと共通券になっていて、このような彫刻を楽しめる。
4面が緻密にして立体的に掘られており、正直私は庭園よりも彫刻のほうが感動的であった。ちなみに時間が限られていて、山本亭か邃渓園のいづれかを選択する場合は、彫刻が素晴らしい邃渓園のほうをお薦めします。また山本亭は入園料が100円と格安のため混雑している可能性もあるからです。
開園時間 | 午前9時~午後5時 |
所要時間 | ゆっくり巡って約20分 |
入園料 | 100円 |
最寄り駅 | 京成金町線 「柴又」駅 徒歩8分 |
開園時間 | 午前9時~午後4時 |
所要時間 | ゆっくり巡って約45分 |
入園料 | 400円 |
最寄り駅 | 京成線「柴又」駅 徒歩3分 |